様々な思春期ならではの境遇をもった中学生たちの4つのお話からなる短編小説です。
一つ一つの物語は短編なのでとても短く読みやすいです。
大人になった今、読んでいてどの話の主人公にも共感できてしまいます。
この話の主人公はそれぞれ別の人物ですが、どれも経験したことがあるような。
そんな気持ちになります。
おそらく、この4つの話の主人公はどれも思春期のころの自分でどの主人公たちの気持ちもわかってしまうから恥ずかしくもあり、懐かしくもあるような。
まるで昔の自分を見ているような小説となっています。
思春期というのはいったいなぜ、訪れるのでしょうか。
イライラして、異性が気になって、バカなことで騒いで、いろんなことで悩んで、、、。
その時の自分にはどれも煩わしく思っていました。ですが、今になってみるとどれも必要なことのように思えます。
あのとき、許せなかった多くのことが大人になると許せてしまう。
思春期を終えて、年齢的に大人に近づくと「あのとき、許せなかったもの」が許せてしまう。
そのこころの変化や矛盾についていけなくて、悩んで悩んで、、。
思春期のころに許せないと思っていたものがあるから大人に近づいていくにつれてこころの変化が発生してしまうものだと思います。
だから、思春期というものはそのこれから悩むであろうこころの問題の最初の最初であり、大人になるための準備の期間だと僕は思います。
大人になれば忙しくなり、考えることも難しくなってしまい、だんだんと忘れていってしまいます。
だけど、ふと思い返してみてほしいんです。
あのときの自分に今の自分は胸を張れるか。あのときの自分に「あれから頑張ったんだよ」と言えるかを。
忘れていた思春期の匂いをもう一度。
ぜひ、読んでみてください。
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