では、さっそく問題文を見てみましょう。
夏休み。
海
や山
、川
、キャンプ
に夏祭り
、そして花火
…。
夏はいろんなイベントが目白押しだ。
だが、俺の夏休みと言えば、病院
のベッドで過ごしている毎日だ。
なぜかと言えば、夏休みが始まってすぐに轢き逃げ(ひきにげ)に遭い、あちこち骨折
、入院する羽目になってしまったからだ。
それで、病院
のベッド
で毎日点滴
を受けながら、退屈な時間を過ごしていた…。
「退屈だ。あ~今頃、みんな遊んでんだろうな…。」
俺はケガで入院しているので骨折箇所以外は元気であるため、時間が過ぎるのが長く感じていた。
そんなある日、(大学の)仲の良い友人が見舞いに来てくれた。
(友人)「よっ
ワリィな、なかなか見舞いに来れなくてさ。」
友人はいつもの屈託のない笑顔を浮かべながら、そう声をかけてくれた。
(俺)「気にしなくていいよ。お前、バイトで忙しいんだろ? だったら、仕方ないじゃん。」
(友人)「お前がケガしたって聞いたときは驚いたよ。 で、何があったんだ?」
(俺)「後ろからドンってやられて、車
に轢かれたんだよ。で、気がついたら病院
にいた。身体のあちこちを骨折してて動くのもツライ状態さ。 まあ、頭をやられてなかったから助かったけどね。」
(友人)「そうか…。大変だったな。で、お前をこんな目に遭わせた奴は?」
(俺)「まだ捕まっていない。」
(友人)「そうか…。で、やった奴の顔は見たのか?」
(俺)「いきなりだったからな、顔なんて見ている余裕なんてなかった。」
(友人)「そっか…。酷いな。でも、よかったよ。生きててくれて。」
(俺)「サンキュ。 今はこんな状態だから動けないけどさ。退院したら、飲み
に行こう。」
(友人)「分かったから、もう休めよ。身体に障るだろ。」
(俺)「お前も気をつけろよ。」
(友人)「分かってるって。今度はちゃんと見舞いに来るからさ。」
(俺)「ああ。」
(友人)「じゃ、コレ、ここに置いとくからな。じゃあな。」
友人は、見舞いのフルーツをベッドわきのテーブルに置くと帰って行った。
この文をよく読んでみると、かなりの違和感があることが分かります。
「後ろからドンってやられて、車
に轢かれたんだよ。」と話していることから、誰かに突き飛ばされてから、車
に轢かれたということが分かります。
さらに、「今度はちゃんと見舞いに来るからさ。」という友人の言葉は、次があることを意味しており、「今度はちゃんと見舞いに来るからさ。」という言葉は、“今度はちゃんとトドメを刺すと宣言しているのです。
つまり、表面上は親友を装っているが、本当は命を狙う悪人なのです。
恐いですよね。