報道によれば、Opera Software は3月2日、Web ブラウザ Opera 10.50 の Windows 版をリリースした。
新しい JavaScript エンジンに加え、新たなグラフィック ライブラリを備え、競合ブラウザよりも高速の Web 体験を狙ったバージョンだ。
しかし、Opera が競合ブラウザの市場シェアに対抗できるようになるには、なすべきことが多数ある。
Google の Google Chrome が毎月シェアを伸ばし続けていることを考えると、Opera Software が見事目的を果たすのは、なかなか難しそうと言える。
新版 Opera 10.50 の目玉は、開発に1年以上かけた JavaScript エンジン Carakan だ。
Carakan を搭載した Opera 10.50 初の一般向けアルファ版は、2009年末に登場した。
Carakan に加え新しいグラフィック ライブラリ Vega により、今回 Opera Software は、「自社ブラウザが最速だ。」と謳っている。
Opera Software の CEO (最高経営責任者) Lars Boilesen 氏は、声明の中で、「Opera 10.50 は、ほぼすべての速度テストに照らして最速のブラウザだ。しかし、どんな速度テストよりも重要な点は、使用中の実際の速度だ。」と、述べている。
同社はこうした取り組みを通じ、引き続き市場シェアで巻き返しを図っているようである。
ただ、 Net Applications の最新調査結果によると、2月における Opera ブラウザの市場シェアは2.35%の第5位で、1月の2.38%から僅かに後退した。
上位を見ると、Microsoft の Internet Explorer (IE) は61.58%で第1位だ。
続いて Mozilla Foundation の Firefox が 24.23%で第2位、Apple の Safari が4.45%で第4位となっている。
Opera と同様、各ブラウザとも1月に比べてシェアを失ってしまっている。
それらとは対照的に、Google Chrome は2月に5.61%のシェアを獲得し第3位となっており、1月の5.22%からシェアを伸ばした。