大手セキュリティ・ソフトウェア・ベンダーのマカフィーは2月10日、「個人向け統合セキュリティソフト『マカフィーインターネットセキュリティ2010』などで大幅なアップデートを実施する」と発表した。
2月12日から順次アップデートを提供するとのことだ。
今回のアップデートでは、マルウェア検出機能の強化やパフォーマンスおよび操作性の改善、家庭環境における脅威対策の拡充が特徴となる。
マルウェア検出では、近年増加するWebを通じた感染からシステムを保護する新機能「Webダウンロードプロテクション」や「URLレピュテーション」を導入した。
2つの新機能は従来から提供している不正サイトの接続を警告する「SiteAdvisor」機能を応用。
Webダウンロードプロテクションでは、不正プログラムがダウンロードされる前に、オンラインデータベースに詳細情報を照会し、へ不正プログラムが侵入するのを遮断する。
また、URLレピュテーションは新規の不正サイトにユーザーが誘導されるのを防ぐ機能だ。
SiteAdvisorは自動プログラムで不正サイトを巡回し、Webサイトの仕組みを詳細に解析する仕組みだが、巡回の合間に出現した不正サイトへの対応が遅くなるという欠点がある。
URLレピュテーションは不正サイトと判断するための情報量を最低限にして巡回頻度を高め、新出サイトへの対応を迅速化した。
要するに、SiteAdvisorを補完する機能になるわけだ。
パフォーマンス面では、初回スキャンで安全と判断したファイルを2回目以降のスキャンではスキップする機能を強化した。
外部機関の調査で、2009年バージョンに比べて2回目以降のスキャン時間が135分から15分になったという。
そして、ユーザーインタフェース画面の表示時間を1秒未満に抑えたほか、スキャンや更新操作をアイドル時に限定する「スマートタイマー」機能を搭載した。
ユーザーインタフェース画面は、従来の横長型デザインからスクエア型デザインに変更。
表示項目やメッセージの表現を簡潔にし、詳細情報は各項目をドリルダウン操作で確認できるようにしたという。画面サイズもインストールしたコンピュータのディスプレイ環境に応じて自動的に調整するようにした。
この他、に保存された写真や動画、ドキュメントを自動的に保護するオンラインバックアップ(最大2Gバイト)機能や不正侵入防御機能を新たに搭載している。
しかも、パーソナルファイアウォールでは、企業向け製品のファイアウォールエンジンを採用しているということだ。
同社によれば、「製品展開について、PC製品へのOEM供給やインターネットサービスプロバイダー(ISP)によるサービス、店頭販売の仕組みを拡充する。」と説明。
加えて、「金融業界にはオンラインバンキングのユーザーをこれらの製品やサービスで保護できる点を訴求していく。」といい、今後は企業サービスに付帯するセキュリティソリューションとして展開するという。
これらのバージョンアップは2月12日から順次開始し、既存ユーザーは自動的に更新されるとのことなので安心していい。
「店頭販売やへのバンドル、ISPサービスなどにバージョンアップが反映されるタイミングは、提携元によって異なる。」とのことだ。