
上下巻で750ページあるんだけど、下巻は今日一日ですんなり読めたし上巻も一日で読み切れる。
表紙の表情が物語をそのまま語っているような感じでいつもの重松清と全然違う。
重松清は基本的にほんのり又はじわじわ感動させてくれるものが多いが、これはただただ苦しく、読み終わった後には悲しみの涙が出てしまった・・・
男子中学生の過酷な人生・・・
優秀な兄が高校進学後に成績も出せなくて虐められ、ぶっ壊れる。そこから家族がどんどん崩壊していき、ひとりになった主人公は全てを背負い走り続ける。
暴力、セックス、妊娠、殺人・・・・
感動のシーンなんて一つもない。ただ、なぜこんなにも心を動かされたのだろうか・・・
引きずるというか、思い出すと心がどんよりしてしまう。だが、不思議なことに不快感はないのだ。
なんだかわからんがこの作品好きだ!
やっぱり重松さんだ!と思わせてくれた!