2018.04.26
アンヌ・ケフェレック ピアノリサイタル@東海市芸術劇場 多目的ホール
曲目
1. バッハ/ブゾーニ編:コラール前奏曲「来たれ、異教徒の救い主よ」 BWV659a
2. マルチェロ/バッハ編:オーボエ協奏曲 ニ短調 より アダージョ
3. ヴィヴァルディ/バッハ編:オルガン協奏曲 ニ短調より ラルゴ BWV596
4. ヘンデル/ケンプ編:メヌエット ト短調
5. バッハ/ヘス編:カンタータ<心と口と行いと命もて> より「主よ人の望みの喜びよ」 ト長調 BWV147
6. モーツァルト:ピアノソナタ 第13番 変ロ長調 K.333
休憩
7. ベートーヴェン:ピアノソナタ 第1番 ヘ短調
8. ベートーヴェン:ピアノソナタ 第32番 ハ短調
アンコール
9. スカルラッティ:よくわらんけどゆったりしたニ短調の曲
この人はかなり前の「ル・ジュルナルド・ショパン」というイベントではじめて聴いた。そのイベントは4人のピアニストがショパンの全作品を弾いていくというイベントで、そのうちの1日に参加したのを覚えている。
ケフェレックはノクターンを結構弾いてくれたのだが、当時の僕はショパンのノクターンを数曲しか知らなくて、いろんなノクターンを聴いたときに「こんな素晴らしい曲もあるのか!!」と感激したのを覚えている。素晴らしい体験でした。
ちなみに他の3人(エル=バシャ、ヌーブルジェ、ジュジアーノ)も素晴らしかった。
今回のリサイタルではモーツァルトとベートーヴェンの第32番が特に良かった。メカニカルな部分が安定していた上に、細かなニュアンスや音色のコントロールが抜群に上手かった。温かみのある音色の中に宿る才気あふれる演奏でした。弱音ペダルをかなり使っていたなぁ。
ベートーヴェンのソナタってどちらかといえば男性的なイメージを持ちがち(特に短調だと)だけど、女性が弾くのを聴くと、こんな世界もあるのだとベートーヴェンの音楽の懐の深さを味わえる。
素晴らしいひとときでした。