2025年12月19日、日本銀行が政策金利を0.75%へ
と引き上げました。
長らく続いたゼロ金利時代は終わり、「預金先を選ぶだけで資産が増える」時代となりました。
もちろん、インフレ率が3%
程度ある現状では、現金の価値は相対的に下がっています。
だからといって、多くの資産をリスク資産に入れるのは、私の性格上、どうしても不安が残ります。
新NISA枠を埋めるまでの待機資金として、また心の平穏を保つための「守りの資産」として、3,000万円の現金
をどう配置するか。
この選択ひとつで、年間の受取利息には数万円の差
が出てしまいます。
私が実際に利用している4つのネット銀行のメリット・デメリットを、最新の金利施策を踏まえて比較してみました。
目次
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ネット銀行4社・金利と「金額制限」の最新マップ
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3,000万円運用のリアルな戦略:銀行ごとの賢い使い分け
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私が学んだ「失敗」と、最新ポートフォリオ
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なぜ「個人向け国債」に手を出さないのか
ネット銀行4社・金利と「金額制限」の最新マップ
金利が1年前にくらべてかなり良くなってきいますが、「高金利が適用される金額に上限がある」ケースが多いです。
3,000万円というまとまった資金を動かす場合、この「上限」を正しく把握しないと損してしまいます。
最新・金利比較まとめ(2025年12月時点)
楽天銀行(マネーブリッジ利用)
- 普通預金(最大):0.28%
- 金額制限・詳細:300万円までの預け入れが優遇対象です。300万円を超えた分については0.22%に下がります。
- 定期預金:1.00%(1年もの)※キャンペーン等の好条件時。
あおぞら銀行 BANK支店
- 普通預金(最大):0.50% → 0.75%(2026年2月2日以降)
- 金額制限・詳細:100万円までの預け入れが優遇対象です。100万円を超えた分は0.35%となります。
- 定期預金:0.65%(1年もの)、0.55%(6カ月もの)。
SBI新生銀行(SBIハイパー預金)
- 普通預金(最大):0.42% → 0.50%(2026年1月9日以降)
- 金額制限・詳細:SBI証券と連携した「SBIハイパー預金」に残高を置くことで適用されます。
金額制限なく0.42%(改定後0.50%)が適用されるのが強みです。
ただし、別途実施されている「10倍キャンペーン(最大5.0%など)」は100万円までが対象となります。 - 定期預金:0.80%(1年・6カ月もの)。
住信SBIネット銀行(SBIハイブリッド預金)
- 普通預金(最大):0.21%→ 0.31%(2026年2月2日以降)
- 金額制限・詳細:SBI証券と連携した「SBIハイブリッド預金」に残高を置くことで適用されます。金額による上限はありません。
- 定期預金:0.80%(1年もの)。
- 100万円以下の「少額」を最高効率で運用したい
→ 2026年2月から0.75%になるあおぞら銀行が最も有利です。
- 300万円以上の「まとまった資金」を置きたい
→ 金額制限のないSBI新生銀行(SBIハイパー預金)が、楽天銀行(300万超で0.22%)よりも高水準です。
- 定期預金でしっかり固定したい
→ 楽天銀行(1.00%)やSBI系(0.80%)が高い設定になっています。
3,000万円運用のリアルな戦略:銀行ごとの賢い使い分け
1. 楽天銀行:お金を増やす「定期運用」のメイン
わが家の資産運用のメインは楽天銀行です。
証券連携(マネーブリッジ)をしていますが、「普通預金」と「定期預金」に振り分けています。
- 普通預金のルール: 優遇金利(0.28%)がつくのは300万円まで。
それを超えると0.22%に下がってしまうため、夫婦それぞれ150万円ずつ、計300万円程度に抑えています。
- 定期預金の強み: 何より強力なのが、1年定期の金利1.0%(上限なし)
です。
- わが家の動き: 満期を迎えた資金などをかき集め、夫婦合計で1,350万円をこの1年定期に預けました。「いくら預けても1.0%」という安心感は、まとまった資産を運用するでありがたいです。
2. あおぞら銀行:2026年2月から「100万円限定」の最強バンク
かつては「普通預金0.2%」が魅力で、定期預金にも負けない金利が魅力でしたが、今は「100万円までの普通預金」のための銀行に変わりました。
- 2026年2月の改定: 100万円までの金利が0.75%
へアップします(100万円を超えた分は0.35%に低下)。
- わが家の動き: 現在1,000万円を「6カ月定期(0.55%)」に入れていますが、これは4月に満期が来ます。その時の定期金利が他行に負けているようなら、全額引き出して別の銀行へ移すつもりです。
3. SBI新生銀行:短期の「5.0%キャンペーン」
SBI証券との新しい連携サービス(SBIハイパー預金)が注目ですが、ここも「100万円の壁」を意識して動いています。
- 普通預金の魅力: 2026年1月から0.50%へ
アップ。
さらに、3月末までの「総残高1兆円達成キャンペーン」が達成されれば、100万円までは実質5.0%相当
という驚異の金利になります。
- わが家の動き: キャンペーンの恩恵を受けるため、上限の100万円を預けています。また、1月に満期がくる「1%定期」がありますが、その後はより条件の良い楽天銀行の1.0%定期へ合流させる予定です。
4. 住信SBIネット銀行:「便利さ」で使うサブバンク
金利だけで見ると、普通預金(0.21%)も1年定期(0.8%)も、楽天銀行やあおぞら銀行に負けています。
- 使い道の工夫: ここは増やすための場所ではなく、「お金を整える場所」と割り切っています。
- 活用術: 暗号資産(SBI VCトレード)へのスムーズな入金や、子供用の「目的別口座」での資金管理がとにかく優秀。
日々の資金移動や「仕分け」には欠かせない存在です。
私が学んだ「失敗」と、最新ポートフォリオ
最近、ある失敗がありました。
住信SBIネット銀行の「2025年夏のサマー
キャンペーン」での出来事です。
キャンペーンのエントリーをしたつもりでしたが、出来ておらず、年0.575%相当の現金還元を受け取れませんでした。![]()
通常の利息(0.275%)は満期時に支払われますが、「現金還元分」はキャンペーン終了から約2ヶ月後の10月末に入金される仕組み。
10月に明細を確認して、還元がないことに気づいた時の絶望しました。
キャンペーンがなければ、やる意味がないので、この200万円の定期を解約。楽天銀行の1%定期へと移しました。
3,000万円の最新ポートフォリオ案
- 楽天銀行(約1,600万円): 夫婦それぞれ150万円は普通預金、残り1300万円は1.0%の1年定期に全振り。
- あおぞら銀行(1,000万円): 4月満期までは定期(0.55%)。その後は金利次第で移動。
- SBI新生銀行(300万円): 普通預金0.5%(1月〜)の枠を上限100万円。残り200万円は1月満期までは定期(1%)。
- 住信SBIネット銀行(残り): 生活費、暗号資産、子供のお小遣いの置き場としての普通預金。
なぜ「個人向け国債」に手を出さないのか
利上げ局面では、利率1.23%(変動10)の個人向け国債も魅力的です。
元本保証もあり、ネット銀行より高金利な場合も多いです。
それでも私が選ばないのは、ただ「1年ごとに見直したい」からです。
国債は最低1年間の拘束があり、中途解約にはペナルティもあります。
それよりも、ネット銀行のキャンペーンを渡り歩き、満期が来るたびに「ちょっとしたお小遣い」が入る感覚を味わいたい。![]()
金利が入ってすこし贅沢するのが「節約と運用のモチベーション」になっています。
金利は「ご褒美」
金利がある世界になって1年半。
銀行の金利もようやく1%程度まで上がってきました。
インフレで現金の価値が下がる今の時代、投資信託で「攻め」つつ、ネット銀行を使いこなして「守り」も固める。
ネット銀行なら、自宅にいながらパソコン一つで手続きができるので、とっても楽です。
無理のない範囲で金利の良い預金先を見つけ、コツコツと増やした利息で、少し贅沢したいと思います。
このバランスを大切にしながら、新しい金利の波を自分らしく活用していきたいです。