2026年2月、毎年配当金を増やし続けてきた「超優良企業」から、衝撃的なニュースが飛び込んできました。


「au」や「UQモバイル」を運営するKDDIが、グループ会社で約2,460億円もの架空売上びっくりを計上していたと発表したのです。

 

さらに驚くべきは、これが単なる書類上のミスではなく、

330億円もの現金が実際に消えてしまった」無気力という点です。


「売上を水増ししただけなら、数字を直せばいいだけじゃないの?」
「どうして実際に現金までなくなったの?」


最初は、なぜ「架空の数字」の話が「現実のお金が減る」ことにつながる煽りのか、よくわかりませんでした。

 

そこで今回は、この事件の裏側とぜこれほどの損失が生まれたのかを、整理してお話しします。

目次

  • 3社の関係性と役割

  • なぜバレない?「2,460億円」を膨らませた手口

  • なぜ「330億円」もの大金が消えたのか?

  • 8年間の沈黙。なぜ誰も気づかなかったのか?

  • 数字のカラクリ「2,460億円」と「830億円」

  • まとめ:私たちが注視すべき「3月末」

3社の関係性と役割

今回の事件を理解するために、今回の舞台となった3社の関係を整理してみます。

  1.  親会社:KDDI
    グループ全体のリーダーであり、日本を代表する巨大企業です。
    今回の事件では、グループ全体を統括・管理する立場として、最終的な責任を負うことになります。
     
  2. 子会社:ビッグローブ
    ネット接続サービスの老舗で、2017年にKDDIグループの一員となりました。
    今回は「名前」を不正に悪用されてしまった被害者」でもありますが、「監督」責任も問われています。
     
  3. 孫会社:ジー・プラン
    今回の不祥事のメイン舞台となった会社です。
    広告やポイント交換といった専門的な仕事をしていましたが、ここの社員が中心となって不正が実行されました。
     

なぜバレない?「2,460億円」を膨らませた手口

「存在しない売上をどうやって作るのか?」
その答えは、「循環取引」と呼ばれる手法でした。


「取引をしたフリ」をするための協力者
本来、広告の仕事は「広告主」がいて「広告を載せる場所」が必要です。

しかし、今回はそのどちらも実体がありませんでした。

 

協力会社(広告代理店など)と口裏を合わせ、

「実際には動いていない仕事を、書類上だけで存在させていた」真顔のです。


数字が膨らむ「輪」の構造
お金の流れを追いかけると、まるで「輪」のように同じ場所を回っていることがわかりました。

  1. スタート: 協力会社Aが、ジー・プランに「100億円の広告」を発注する。
  2. 外注: ジー・プランは、その仕事を協力会社Bに「98億円」で依頼する。
  3. ゴール: 最終的に、お金は巡り巡って協力会社Aに戻ります。

この1周で、ジー・プランの帳簿には「100億円の売上があったという記録だけが残ります。
これを何度も繰り返すことで、実体のない数字はどんどん膨らんでいきました。
 


なぜ「330億円」もの大金が消えたのか?

ここが一番の疑問でした。
架空の売上なら、数字を直すだけで済むはずです。

しかし今回の事件が極めて悪質なのは、「実際のお金が330億円も消えているガーンという点です。


330億円はどこへ消えた?

  • 外部への手数料:
    取引に協力してもらう見返りとして、協力会社に「数パーセントの手数料」を支払っていました。
  • 税金の支払い:
    架空であっても「利益」が出ている形にすると、会社は国に法人税を納めなければなりません。
  • 私的流用の疑い:
    実行した社員が、自分自身の口座にお金を戻させていた横領の可能性についても、現在調査が進められています。

これらが8年間で積み重なり、330億円という現金の損失になってしまったのです。

 


8年間の沈黙。なぜ誰も気づかなかったのか?

日本トップクラスの監査体制を持つはずのKDDIが、なぜ見抜けなかったキョロキョロのか。

  1. 「本物」にしか見えない偽造力
    契約書、請求書、さらには銀行の振込履歴まで、捏造されると、通常の会計監査で見抜くのは難しいようです。
     
  2. 「孫会社」という遠い存在 
    巨大なKDDIから見て、孫会社であるジー・プランまではなかなか目が届きませんでした。
     
  3. デジタル商材の特性 
    ネット広告には「在庫」がありません。
    製造業のように「倉庫に商品がない!」とバレることがないため、隠し通しやすかったようです。
 

数字のカラクリ「2,460億円」と「830億円」

ニュースで出てくるこの2つの数字、少しややこしいので整理してみました。
 

2,460億円:水増しした「売上の見た目」
8年間にわたって、書類の上だけで積み上げた架空の取引額です。
 

830億円:修正が必要な「利益のダメージ」
嘘がバレたことで、KDDIが修正しなければならないマイナス分です。

  1. 500億円:「水増ししていた利益」の取り消し
    架空取引によって、実際には存在しない利益を「儲かっています」と報告していました。
    内容: 8年間でコツコツと積み上げてきた「偽の利益」です。
    影響: 過去の成績表を書き直し、この約500億円分の利益をなかったことにしなければなりません。
     
  2. 330億円:「消えてしまった現金」の損失
    単なる帳簿上のミスではなく、実際にお金が社外に流出してしまった分です。
    内容: 循環取引を維持するために、外部の協力会社へ支払った「手数料」などの合計です。
    影響: このお金はもう戻ってこない可能性が高いため、そのまま330億円の損失(赤字要因)として処理されます。
     

「嘘の売上」2,460億円はどう作られたのか?
不正が行われていた8年間、ジー・プランの社員は「右肩上がりの成長」を装うために、架空の売上を少しずつ上乗せし続けていました。

以下の表は、KDDIが今後修正を予定している「嘘の売上」の内訳イメージです。


KDDI全体の年間売上高は約5.7兆円

今回の不正額は、年間で見ればその数パーセントです。

この「巨大な売上の影に隠れれば、少しの数字はバレないえーと不正が表面化しにくい状況を悪用したと言えます。

 

「830億円」の損失が意味するもの
KDDIにとって、この数字は、単なる数字の書き換えではありません。

 

1年間に積み上げられる「利益の成長分」は、だいたい300億円〜500億円程度です。
KDDIグループの全社員が「約2年間、必死に働いて生み出す成長分」驚きを丸ごと失ったのと、同じ意味を持ちます。


「信頼コスト」という見えない損失
さらに、これから発生する「余計な出費」です。
不祥事が起きると、会社はそれを元に戻すために、本来なら必要なかったはずの費用を支払わなければなりません。

  • 外部調査費用:
    「会社が自分たちで調べた結果」は、世間からはなかなか信じてもらえません。
    そのため、第三者である弁護士や公認会計士に調べてもらうための報酬が発生します。
     
  • 再発防止のためのシステム改修:
    二度と不正が起きないようにチェック機能を強化する必要があります。
    監視機能を強化したりするためのITシステム改修に、多額の費用がかかります。
     
  • 裁判や補償のリスク:
    株価が下がったことで損をした株主から、経営陣が訴えられるリスクがあります。

直接的な損失830億円だけでなく、「失った信頼を取り戻すための代償」として、さらに数百億円規模の価値が失われるとされています。
 

 

まとめ:私たちが注視すべき「3月末」

KDDIは現在、外部の専門家による調査を進めており、2026年3月末に最終報告を行う予定です。


この報告で最も注目されるのは、「消えた330億円の本当の行き先」ドクロです。

そこで

「消えた330億円は誰の手に渡ったのか?」「指示役はいたのか?」

という真実が明らかなるではないでしょうか。
不誠実なことに使われていたことが判明すれば、KDDIの社会的責任はさらに重くなるでしょう。


この事件は、例えるなら

「家族の誰かが、8年も前から、家の貯金を勝手に使い込み、それを隠すために嘘の家計簿をつけていた」プンプン

ようなものです。


「家計簿を書き直せばいい」では済まないのは、実際のお金(330億円)が外に流出し、本来なら、そのお金で

「新しい車を買う(5Gの基地局を建てる)」ことも、

「家族に還元する(通信料を下げる)」ことも

できたはずなのに、できなくなったことが大きな問題です。

 

ユーザーはもちろん、株主も裏切っていたことになります。
「大きな会社だから大丈夫だろう」と任せっきりにするのではなく、

「悪いことをしたあと、どうやって信頼を取り戻せるのか」キョロキョロ

をチェックする必要がありそうです。

 

「ディフェンシブ株」として信頼していただけに、今回の件は本当に残念でなりません。

私自身、2022年からKDDIの株を保有しており、その安定感を信じてきました。

すぐに手放すことはありませんが、今後のKDDIがどのような姿勢で改善に取り組むのか……

その対応次第では、売却も視野に入れなければならないと感じています。