2010年は飛躍の年にしたいsuiです.
皆様今年も宜しくお願い致します.
今回のテーマはスポーツをしている方,していない方に問わず皆さんにぜひ知って頂きたい
『スポーツ活動における突然死について』
突然死?
「全然興味ないし,自分には関係ない」と思っている方も多いのでは.
しかし,突然死はほとんどのケースが前駆症状に乏しく,初発症状がそのまま突然死となることが少なくない.
つまり…
いつ
どこで
起きてもおかしくないのが突然死である.
突然死は,「事故,外傷,自殺などの外因死を除く自然死(内因死,病死)のうち原因疾患発症から24時間以内の死」と定義される.
突然死の多くは循環器疾患によるもので,スポーツ活動中の突然死を未然に防ぐために内科的なメディカルチェックや競技者の日常的なセルフチェックが重要である.
若年~青年競技者における突然死の原因としては以下のようなものが挙げられる.
・肥大型心筋症
・不整脈原性右室心筋症
・WPW症候群
・冠動脈奇形
・心筋炎
・僧帽弁逸脱症
・QT延長症候群
・若年発症性冠動脈疾患(川崎病後の冠動脈瘤破裂を含む)
・マルファン症候群
私が直接的・間接的に関わったチームの競技者でもWPW症候群やQT延長症候群,肥大型心筋症を認めた.
チームメイトに一人くらいはこれらの疾患が疑われると思っておいても良いくらいだ.
上記の診断名のついた選手は必ず専門医を受診してほしい.
毎年スポーツ活動中の熱中症による死亡事故がニュース等で伝えられるが,突然死はいったいどれくらいの頻度で起きているのだろうか?
海外の文献は比較的多く載っているが,日本におけるスポーツ活動中の突然死は20年程前の資料しかなく,年間60~100名の尊命が失われているとのこと.
サッカーやバレー,マラソンなどの競技で突然死が報告される事が多いのは,競技人口が多いからだと思う.
実際に数年前に大分県の某高校(女子バレー部)でも早朝練習中に部員が倒れ,そのまま亡くなったという事故も起きている.昨年は私の母校でもスポーツ活動中の死亡事故(熱中症と対応の遅れが原因か?)が起きており,これらの事故を未然に防ぐ活動も我々トレーナーの仕事である.
私たちトレーナーが突然死の予防として出来る事は,運動中や直後の失神,胸部不快感・胸痛,不整脈,突然死の家族歴,川崎病を含む既往歴などの問診を積極的に行うことである.
選手たち自身が出来る事は,定期的な安静時脈拍(可能であれば起床直後)のチェックと運動時の異変を隠さず速やかに監督やコーチ,トレーナーに報告することである.起床直後の安静時脈拍数はオーバートレーニングとも相関があるのでぜひ定期的なチェックをお願いしたい.
なかなか自分の脈を計測できない選手も多いが,親指の付け根を反対側の指3本(人差し指・中指・薬指)で押さえてみると良い.20秒間計測して出た数字を3倍すれば1分間の心拍数となる.
日ごろから計測するクセをつけてほしい.
最後に実際にあった話だが,ある男子バスケットボール選手が中学の時に内科的メディカルチェックで循環器系に問題が見つかり,専門医からスポーツ活動の全面的禁止を言い渡された.しかし,熱心な親と本人の強い意志でスポーツ活動を続けた結果,バスケットの有名校に進学出来た.本人は,「コートの上で死ねたら本望」と言っていたが,それから数カ月後の練習中にコート上で倒れ帰らぬ人となった.
両親はどのような想いだっただろうか?
本人は本当に満足な人生だっただろうか?
このブログを見た選手のみんなは突然死についてどう思う?
まだ,自分には全く関係のない話だと思う?
目の前で倒れた人に適切な救急処置が出来る?
ちょっと難しい「突然死」の話.でもとっても大切な話でした.