小学校高学年のときに
自閉症スペクトラムと
少し学習障害があると
診断されたわが子ですが、
最近、かなり落ち着いてきました。





まずは、
自分でできる自分のことが
増えてきたニコニコ


自分のことは自分でするのが
当たり前じゃないの?
…と思ってしまいがちなのですが、
それができないのが
わが子の特性のひとつです。



まず、小学校のときは、
字を書くのが遅くて板書ができず、
連絡帳をきちんと書いてくることが
できませんでした。


なので、
ただでさえ特性のため
忘れ物が多いのに、
その上、準備をしないで行くので
忘れ物がまったくなくならない…
ということが多くありました。


母親の私が、
毎日、時間割をした後に
必ずフル点検しなければならず。
(今もコソッとはしていますが…)


連絡帳が書けてないときは、
さすがに何回も重なると
同じクラスのお母さん方に
頻繁に聞くわけにもいかず、
担任の先生に事情を話して聞く…
という。


最近では、字もきれいになってきて、
以前は鉛筆の持ち方も悪く、
おまけに筆圧が高くて
シャープペンシルを使うこと自体が難しく、
芯をバキバキに折ってしまったりして
書けなかったのですけど、
それもうまく使えるようになりました。


自分で
きちんと次の日の用意や
宿題などもメモして帰ってくるように
なったのですよ。

宿題も自主的に
早めに終えられるようになりました。

親に言われるのではなく、
自己責任、ということを
理解してきた感じがします。






そして
得意な教科の成績が
グンと伸びてきたこと流れ星


わが子は国語が得意で、
範囲の決まった定期テストは
勉強の時間の配分や
計画の立て方がよくわからなくて
あまり取れないのですが、
実力テストとか
外部試験になると、
ほぼほぼ満点に近くポーン


先生も驚いていましたが、
ある日、突然、
テストに結果が反映されるように
なってきました。


それまでは、
字がきれいに枠や行の中に書けない、
納得いくまで書き直さないと
気が済まない、
漢字が嫌い、
文章を読むのが面倒で読まない…等々、
適当に問題を解いていたことが
多かったのですが、
それが改善されてきた感じです。

どこかで
何かのこだわりが
緩和されたのでしょうか…?


高学年になると
マークシート方式のテストも多かったり、
TOEFL ibTのような
アカデミックテストはパソコンなので、
そういうもののほうが
書かなくていい分、
わが子のような特性のある子には
適しているのかもしれません。


海外で
古文を含めた日本語科目が伸びる、
というのは、?という感じもしますが、
母国語をきちんと学習することは
どこの国に暮らすとしても
すべての基本となるので
とても重要ですからよい傾向です、と
先生方からは言われました。


本人も
それまでできなかったことが
できてきたことや、
結果が数字になって
あらわれてきたことに
自信を持てたようで、
次は英語を頑張りたい、と、
そちらも言語分野なので
楽しみながら
伸びていくことができたらいいな、
と思っています。






一方、理数系はわが子には難しく…チーン

特に数学が嫌で嫌でたまらないようです。

嫌なのと、苦手意識があるのとで、
余計に遠ざかる…という悪循環もあり。


が、今回、
数学の先生が担任になったので、
おそらくわが子の成績向上責任者として
わが子の担任に
なってくださったのではないかと
思っていますウシシ


わが子は
先生そのものの人柄に
気に入らないことがあると、
その教科もイヤ、という感じに
なってしまうことが多く、
そういうこだわりが難しいのも
特性という気がします。


なんとか、先生と
うまくやっていけるといいなぁ。






さらに、もう一つ、
改善されたことは。

あれほどひどかった
昼夜逆転気味の睡眠時間が、
やや普通に戻ってきたこと。


実は、
春休みの間、何もないので、
好きなように過ごさせていたのですが、
その結果、自分のリズムで
食事、運動、学習、睡眠…
と配分するようになり、
特に、昼間に、
運動しないとスッキリしない、
と言って、
一人でも毎日、外に定期的に
運動をしに行くようになり、
それがよかったのかも…
と思いました。


人から言われるのではなく、
自分で自分の中の声に耳を傾けて
どうしてらいいのか考え
毎日を過ごしていく。


時間はかかりますが、
それが心身ともに
健康に暮らしていくための
基本ですものね。


少しずつ、
成長しているのだなぁと思いました。





けれども
まだまだできないことといえば、
プリント類の整理。

教科ごとにわけて
ファイリングするのが難しいようで、
それだけは本人任せにすると
ぐちゃぐちゃになって
おそらく時間割の時に
パニックになってしまうと思うので、
私が帰宅後、分けて
ファイルに入れるようにしています。




また、
先の見通しを立てることが難しいので、
「あと何日」という日にちの感覚や、
時計を見ること、
「あと何分」などの
時間の感覚を持つことも、
難しいところがあります。


「〇〇まであと何日?」とかも
何回言っても
しょっちゅう聞かれますし、
「あと何分」に関しては、
キッチンタイマーを合わせて
行動しています。


スマートフォンのタイマーのような
手元で止められるタイプのものは
スマートフォンを使いながらだと
無意識に止めてしまい、
それを認識できないまま
スルーしてしまうので、
冷蔵庫にくっつけた
キッチンタイマーのように、
わざわざ体を動かして
止めにいかないとダメなもののほうが、
わが子にはよいようです。


タイマーを頻繁に利用しているのは、
何事も次の作業に入る前に
準備時間がいる特性のためで、
ゲームをやめて宿題をする前に
「あと何分」とタイマーをつけて
ゲーム時間を決めたり、
時には、寝る前の歯磨きをするためにも
気合いがいるのか、
歯磨き前にタイマーを3分セットする、
というように、
気持ちの切り替え用に
使っていることが多いです。


が、朝の目覚まし時計は、
どんなに耳元で大音量で鳴っても
気づかないで寝ていることが多く、
聴覚からの刺激を
とことん認識しづらいのかもしれない、
という気もしています。


これは夫も同じくで、
夫は昔っから
目覚まし時計が
どんなに大音量で鳴ろうが、
携帯アラームが何回も
繰り返し設定で鳴り続けていようが、
絶対に朝、起きることがなく、
私が起こすしかありません。

そういうところは、
わが子と似ている気がします。





また、
先ほどの話に繋がりますが、
わが子は
文字盤の時計を見て
時間の感覚をつかむことや、
カレンダーを見て
今日が何月何日で
今は一年のうちのどのあたり…
というような感覚をつかむことは、
苦手と思われます。


デジタル表示の時計も
逆算などができないので、
残り時間を把握することは難しいかと
思います。


けれども、
こういうことも
何かがきっかけ、とか
ある日突然、とか、
できるようになっていることも
あるかもしれないので、
そういう、わからない発達の仕方も
ならではなんですよね照れ






あとは
友だちとの関わりのなかで
学習することも多いようで、
友だちの影響というのは
本当に大きいんだな、
というのを感じます。

特に親と距離を置いていくようになる
中学生になってから、
なおいっそう、
そのように感じることが多いです。


また、人と関わるようなことで
苦手意識があることを
無理に頑張ろうとするよりも、
そうでないところで頑張るようにする、
とか、
やっていけそうな友だちとだけ
うまく関わってやっていく、
というような、
関わり方の選択、みたいなものを
自分で取捨選択しているようで、
大人だな、と思うこともあります。



こちらでは
例えば同じ日本人のお子さんでも、
育ってきたバックグランドが
一人一人まったく違うので、
見た目はもちろん、
学習してきた内容や
得意な言語、得意な科目も
違って当たり前で、
そういう寛容なところで
のびのびと自分らしく過ごしながら、
得意なところを伸ばし、
苦手なところを自分で認識できる、
というのは、
わが子のような特性を持つ子には
本当にありがたい環境だなと感じます。


もちろん、
こちらへ来るときは
まだ自閉症スペクトラムとは
診断されていない時期でしたので、
親としても、今だから
そんなふうに思えることであり、
何よりも変化を好まない特性のある
わが子にとっては、
海外への引越しそのものが
かなりの負担であったと思います。


こだわりが強い特性をもちながら
そんな変化を乗り越えて
成長してきたわが子は、
本当によく頑張ったんだろうな、
と思います。


振り返れば、
赤ちゃん期の大変さ、
幼児期の大変さ、
小学校時代の大変さ、
中学校時代の大変さ、
そしてこれから
高校、大学、社会人…
と、それぞれの段階で、
特性ゆえの大変さが
あるんだろうなぁと思いますが、
わが子らしく頑張れれば、
と思います。