丁度良い時季に出会った頃に,余りにも素晴らしいのは,まさしくそれは春がやって来たときです。
四月の初め頃,濃いのや薄いのの桜の木々と,そして青葉の木々が少し離れて,紅梅襲(こうばいがさね)のお色目のようにそれこそ見遣られるに違いないでしょうし,
そうかと思えば,わたしの家の近くは山風が穏やかに一面に吹き渡っていて,また鴬までもが少しばかりやかましく鳴いているので,春真っ盛りの声がたくさん広がっているのです。
…皆さんは,どの季節がいちばんワクワクなさいますか? ~firoimvsicali
「ときに会ひぬるほどに目もおよばぬは,まさにこれ春立ちいづるころなり。
四月うづき初めつ方のころほひ,濃き淡はき桜花ども,然(さ)ては,萌葱(もえぎ)の木ども少し別れて襲(かさね)の色目のごとく見遣らるべし。
また然(さ)かと思へば,家辺(わた)り,やま風安らかに吹き渡り,うぐひすのちとかしがましくさへ鳴きつるに,春の盛りのこへあまた広ごりぬ。
いづれのときにか御心ときめきしおはします? ~firoimvsicali」
…これは,更級日記で,菅原孝標女と源資通みなもとのすけみち,が交わす春秋論争にヒントを得て,わたしがオリジナルで書いた古文です。
皆さんは,どの季節が一番お好きでしょうか?,よろしければ教えて下さいね!
☆写真は,この1年間で私が撮ったものです。
お野菜は,わたしのおうちで穫れたものです。
雪景色のお庭は,わたしのお家。
花桜は,「菅原孝標女の桜」です。。
失礼いたしました。
2016年06月10日(金)