『ありがとう』という名のクレーム | Staff’s Blog f

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どんな業界においても、必ず存在するもの

『クレーム』


業種によって様々な内容の苦情や

お客様からのご意見などがあり、

当然ながら当店でも、過去に

クレームをお受けした事が何度かある。


『色合いがイメージと違う』

『頂いたお花がすぐに枯れた』


これらは、当然の事ながら

全ての全責任はこちらにある。



そんな中で、当店にとって最も多い

クレーム、それは受け取りの際に


『ありがとうございます』


と言われる事だ。



店舗に在庫を抱えて、その場ですぐに

商品をご提供できるお花屋さんと違い、

当店は『完全予約制』である。


聞こえは多少カッコよく聞こえるかも

知らないが、裏を返せば


『時間的ハンデ』


を頂いているという事


つまりは、『特別な物』を

作らなければならないし、

作って当たり前という立場にある。



人間が、心から感動した瞬間に

出て来る言葉、それは


『言葉にならない声』

もしくは『無言』…


このどちらかしかないと思っている。



すなわち、当店の商品を受け取られた際、

お客様の口から冷静な


『ありがとうございます』


という言葉が出た瞬間、

これは当店にとっては

クレームも同然なのである。


『この商品は、この方の心には

 ささらなかった…』


『何が足りなかったのか、

 それとも何かが余計だったのか…』



『時間的ハンデ』を頂いておきながら

お客様を感動させられなかった…



クレーム以外の何者でもない。



もちろん、この経験を次に生かすのも

大切なことではあるが、それは

あくまでこちら側の話であり、

その時のお客様にとって、

その一瞬は替えの効く物ではない。



だからこそ、当店は周りから見れば

無駄に見える様な緻密な作業を

繰り返し、少しでも完璧な物を

ご提供出来る様に最善を尽くす。


これらは決して高いところから

ものを言っているわけではなく、

むしろ低い位置から周りを

見上げながら声をあげている。


当店の様に、組織力・資金力・人脈に

乏しく、吹けば飛ぶ様な店が

お客様に認められ、そして厳しい

競争の中生き残っていく為には


『周りがやらない事』

『一見無駄に見える事』


これを積み重ねていくしかない。


例え、鼻で笑われようと

馬鹿にされようと

とにかく日々積み重ねる事…


ただこれしかない。



だから、『f』は今日も

ひたすら這いつくばって

辿り着けないと分かっている


『完璧』


を目指す…



全ては、お客様の


『声にならない声』を


聞くため、ただそれだけの為に…





最後までお読み頂きまして、

ありがとうございました。


Designer's Studio f

owner 松本 朗