第903回 存続 風前の灯 大阪センチュリー響
1972年、フジサンケイグループが日本フィルハーモニー交響楽団を解散、楽団員たちは自主運営で新日本フィルハーモニー交響楽団を創立。
同年6月、指揮者・小澤征爾は、日本芸術院賞授賞式に出席した際、臨席の天皇陛下に「海外でも王室が交響楽団のパトロンです、皇室が日フィルのパトロンになってほしい」と直訴したり、小澤が名誉芸術監督になったり、自主運営のために楽団員や応援者たちが自らできるところで存続に魂をぶつけ、自立を成功させてきたことは著名です。
さて、話は変わって現代。
大阪センチュリー交響楽団
が来年4月、「日本センチュリー交響楽団」に名前を変えるべく楽団を運営する府文化振興財団が22日の理事会で正式に決定します。
これは、橋本知事が大阪府設立のセンチュリー響も財政難を理由に来年度から補助金打ち切り対象としたため。
拠点は大阪に残しつつ支援や活動を全国に広げて生き残ろうと、「大阪」の看板を外すものです。財団法人から「公益財団法人」への移行を目指しており、認められると同時に名称を変更する方向です。
補助金打ち切りで不足する年3~4億円を一口5千万円のオフィシャルスポンサーと、一口500万円のオフィシャルサポーターを募って乗り切ろうとしましたが、この企画も難航。どちらも実現していません。
小規模55人編成の"大阪の音"、正確、緻密、アンサンブルの透明度の高さのあるこの楽団、既存の大阪府の補助金によりかかってきた経営陣が運営してきています。
当面の存続については基本財産(20億円)を取り崩して、ここ数年の運営をする、としている府からの天下り、親方日の丸できた現有役員に智恵はなし・・・。
補助金打ち切りで不足する年3~4億円を一口5千万円のオフィシャルスポンサーと、一口500万円のオフィシャルサポーターを募って乗り切ろうとしましたが、この企画も獲得難航。どちらも実現していません。
小規模55人編成の"大阪の音"、正確、緻密、アンサンブルの透明度の高さのあるこの楽団、存続は運営方法に既存の大阪府によりかかってきた府出資の経営陣が運営してきています。
基本財産(20億円)を取り崩して、ここ数年の運営をする、としている府からの天下り、現有役員は一掃、
こころある大阪府民 3,852,332世帯(平成22年8月1日現在)から毎年 100円づつのカンパで3億9000万円あった補助金分を補い、全国からのカンパ会員を募ったりする中で、優秀な指揮者・大交響楽団にはない独自の音や、演目構成、魅力ある交響楽団づくりを実践してゆかないと、大阪には大阪フィル
もあるところ、遠からず楽団解散は免れぬ運命にありそうです。
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大阪センチュリー交響楽団の音
ソプラノ 四方典子と |
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| Liszt ピアノ協奏曲第3楽章,第4楽章
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| 第3楽章でトライアングルが活躍することから、エドゥアルト・ハンスリックに「トライアングル協奏曲」とからかわれたが、公共予算大削りで疲弊する大阪府民と、橋本知事、文化事業で切り捨てられる大阪センチュリー交響楽団のトライアングル、さびしい音色を出しているように思えて成りません。 |
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picture: Steinway & Sons.Co.Ltd. and other