1.判官舟かくし

 

新潟市西蒲区角田浜に「名勝 判官舟かくし」という洞窟があります。

鎌倉時代の1187年、源判官義経が兄頼朝に追われ、海を使って奥州平泉にのがれる際、追手を避けて舟とともに身をかくした洞穴と伝えられています。

 

 

大小二つの洞穴があり、向かって右が奥行28m、幅4~5m、天井の高さは海面から6.6~2.5m。左側は奥行14m、幅2m、天井の高さは海面から4~5m。 昭和42年に新潟市文化財(当時は巻町)に指定されています。

 

 

舟かくしに行くまでに、素掘りのトンネルが掘られています。これはいつ掘られたのでしょうか?

 

 

前回は小浜トンネル横の素掘りトンネルを紹介しましたが、それと同じころであると仮定すると昭和11年頃と言えるかもしれません。

 

 

海岸沿いの徒歩道は手掘り感があって、なかなかのものです。地質は小浜トンネルと同じようです。よくわかりませんが、昔は生活道の一部だったのかもしれません。普通に考えれば角田山経由が安全だと思いますが・・・

 

 

2. 角田山

 

角田山山頂(標高481.7m)へ向かう登山道は全部で7コースあります。
山頂まで最短で到達するメインの「稲島コース」1.7km、なだらかで登りやすく、山野草が多く咲く「五ケ峠コース」3.1km、海岸から岩場に沿って登る難易度の高い「灯台コース」2.8km、「湯之腰コース」2.6km、「五りん石コース」2.1km、「福井ほたるの里コース」3.2km、「浦浜コース」2.5kmなどが存在しています。

 

 

角田山は標高も低く、登山道も「灯台コース」以外は緩くどこから登っても簡単なので、わざわざ海岸沿いの断崖に道をつくる必要性があったのか疑問です。

人間誰しも平坦で最短ルートで歩きたい!というのが本音だと思います。そのような要望に応えるために断崖の道がつくられたのかもしれませんね・・・

 

 

日本海に飛び込むような「灯台コース」は登るより下りが楽しいコースです。

カタクリなどスプリングエフェメラルが美しく新潟の隠れた名所となっています。

 

 

この近くにこられたら是非、断崖の道と素掘りトンネルと角田山灯台コースの三点セットを楽しんでみてください。