新潟県境の峠を巡るシリーズの14回目。

廃道(点線国道)となって通行不能となっている新潟県側の清水峠への道のりを訪ねてみました。

清水集落の除雪終了地点からスキーで歩き始めました。

 

 

この点線国道(国道291号線)は、国家の威信をかけて明治18年8月に開通したものの、その年の冬を迎えるわずか2か月後には、土砂崩れによる崩壊がはじまりました。そして雪崩が頻発する中で、3年ほどはどうにか通行できたものの、23年には六日町の商人・佐藤良太郎によって私費で整備された居坪坂(バイパス道)の開通によって見捨てられ、徒歩でさえ通れない国道となってしまったのです。

 

謙信尾根が見えてきました。

この道は「十五里尾根」と呼ばれ、越後の戦国大名「上杉謙信」の軍勢が関東への行軍の際に使用したことから「謙信尾根」とも呼ばれています。

 

 

清水峠越えには3本のルートがありました。

廃道になった点線国道と井坪坂(当時は私道のバイパス)と十五里尾根(謙信尾根)です。今日は、清水集落からその3ルートが分かれる地点まで行き、通行可能かどうかを?そしていい山スキー斜面があるかどうか?を見るために歩き始めました。

今日は気温が高く、雪解けが進んでいます。

 

 

沢沿いを歩くので、雪崩が怖い・・・

この日も小さな雪の塊が落ちてきます。

この区間だけでも雪崩や土砂崩れが頻発することが予想されることから、標高が高くなればなるほど道路の維持が困難なことがわかります。

やはり、清水峠は点線国道になるべくしてなったと言わざるを得ないようです。今の土木技術なら何とでもなりますが・・・それが「関越トンネル」と言ってしまえば面白くないですよね。

しかし、よくこんなところを越えようと思ったものです・・・

 

 

3ルートの分かれ道付近でリスを発見。

 

 

しばらく観察していましたが、距離を縮めるとそそくさっと逃げていきました。

 

 

とりあえず最も歩きやすそうな謙信尾根を目指したのですが、予想以上に時間をかけてしまったため、雪崩の危険もあり今日はこの辺りで引き返すことにしました。山スキーには廃道側の方が良さそうにみえたので、次回はそっちを目指そうかな?

 

帰路では、上から落ちてくる雪に気をつけながら歩きます。

やはり雪崩が怖い・・・・・