1. 震災から8年、自然堤防?の奥松島へ

 

震災から8年、奥松島を訪ねました。

 

 

地図を見るだけでワクワクしてしまう複雑な地形・・・

 

 

ドローンを飛ばして上空から

 

 

ぐるりと360°

 

 

奥松島?松島は何回か言ったことがあるのですが、あの松島の奥にあるところ・・・「ふ~ん」という感じでした。

 

 

最近、何かの番組で映像を見た瞬間、以前住んでいた佐世保の九十九島に似ている気がして、その多島美の美しさに「行こう!」と決めたのです。

 

 

また、すぐ隣にある野蒜海岸側と比較して、東日本大震災の被害が少なかったことを確かめたいとの思いもありました。

 

 

この松島湾には浦戸諸島と呼ばれる島々が集まっており湾を大きく囲っています。また水深が浅く湾の中央部でも2m程度と、津波のエネルギーを吸収するにはもってこいの地形でした。

 

 

 

松島湾最大の島「宮戸島」のさとはま縄文の里史跡公園付近からSUP(スタンドアップパドルボード)で出発しました。

巨大?な防潮堤を越え、水際まで行こうとしましたが干潟のヘドロに四苦八苦・・・

 

 

SUPには様々な楽しみ方があります。

 

 

SUPツーリング、レース、ダウンウィンド、SUPサーフィン、SUPヨガ、リバーSUPなどなど・・・今日は追い風が56mと行きは楽々。

 

 

多島美を堪能しながら、なんちゃってダウンウィンド(追い風と風波を利用して、波に乗りながら風下側に進んでいく乗り方)を楽しませていただきました。しかし・・・帰りの向かい風を考えるとあまり無理はできません。

 

 

海水を見ると決してきれいな海とは言えません。水深が浅いため海底の泥が舞い上がりやすく透明度が低いのがこの海の特徴です。

 

 

この防潮堤。高いと思うか低いと思うか?人それぞれだと思います。

 

 

 

津波に強い地形とは言え、防潮堤の規模はなかなかのものです。私のような海好きな人間からすると陸と海との距離を感じてしまいますが、命や地域経済を守るためには仕方がないのかなと・・・ドボク屋としての思いもあります。

 

 

下図は津波による浸水地域を示したものです。奥松島が自然堤防となって松島の被害を少なくしたと言えます。

 

 

当初はもう少し高いものを計画していたそうですが、住民の要望による景観保護の観点から、湾の内側の堤防高さは低くなったそうです。

スタート地点の防潮堤です。

 

 

 

各入江につくられた防潮堤、景観的には・・・

 

 

これまで、防潮堤の高さは国や県が決めた基準でつくられていました。しかし・・・

岩手県の大槌湾では14.5mの提案に対して、その計画を選んだ地区と従来の6.4mで復旧する地区に分かれたそうです。高い防潮堤にすると安心してしまい逃げることがおろそかになるとの理由でした。住民がリスクを評価して決断するという時代に変わってきたといえるでしょう。

 

2.おまけ(成瀬ダム)

 

帰りに成瀬ダムの建設現場を見ていきました。

 

 

夕暮れすぎの現場はなぜか地球外の雰囲気を醸し出していました。

 

 

写真ではわかりませんが・・・