1. 「海岸工学」の学びにサーフィンを

 

「今乗っている波のパワーやエネルギーはどれくらい?」って、その数字を頭で描けたらおもしろいやろな~

 

私はドボクを学びはじめた高専時代、自転車で全国の道路を走っていたことが影響して「道路屋」になったのですが、この時期にサーフィンをしていたら「マリコン(海洋土木)」に行っていたかも?

 

 

9/23、知り合いのサーフショップMさんに紹介してもらったサーフポイントで、ドローン空撮に挑戦しました。ものすごくいい雰囲気のポイントで、みなさんドローン撮影大歓迎でした。2時間サーフィンしたらヘロヘロになるへたれロングボーダーの私、陸にあがって1時間ドローンを飛ばすくらいが体力的に丁度いい感じです。

 

 

瀬戸内海沿いで生まれ育った私、自転車で全国をまわりはじめると瀬戸内海以外の海の素晴らしさに感動しまくりで、サーフィンやダイビングに憧れるようになりました。瀬戸内海でサーフィンはできないので、高専4年からウィンドサーフィンをはじめました。毎日毎日「風、風、風」と風ばかり気にしてしまい、波や潮といった海そのものの自然現象を理解しようとしませんでした。

この時期にサーフィンをしていたら、波についてとことん勉強したんだろうな~???いやいや何も考えず遊んでたかな?

 

 

台風24号が近づく9/29、先週より波は小さめです。サーフィンの魅力、それは同じ波は来ないというところにあると断言していいでしょう。

この日は、真上から撮ってみました。

 

 

海洋学的に波を周期で分類してみると、以下のようになるそうです。

 1.表面張力波(周期0.1秒)⇒局所的な風によるさざ波

 2.さか波(周期1~10秒)⇒風波

 3.うねり(周期10~30秒)⇒遠方の嵐 ※サーフィンができる波

 4.セイシュ(周期10分~10時間)⇒風・潮汐の共振

 5.津波(周期10~60分)⇒海底の地殻変動(地震)

 6.潮汐(周期12.4~24.8時間)⇒太陽と月の引力、地球の遠心力

 7.内部波(数分~数時間)⇒密度躍層におけるかく乱

海洋学の本を読むと、波や潮汐の複雑さに頭が痛くなってしまいます。

発生源の風、周辺の別の風の力が働き、潮汐も影響し、そして海底の地形や、波の行く手を遮る島や半島、そして海水温の違いなども影響し、海岸線に届く波はそれぞれに個性を持っているのです。

 

 

サーフィンの世界では、どうなんでしょうか?私がよく聞く表現を書いてみます。

 1.フラット(サーフィンができないさざ波)

 2.オンショアの波またはジャンク(風波でサーフィンには適さない)

 3.オフショアの波(最もサーフィンに適した波)

 4.クローズアウト(ジャンクでサーフィンできない場合)

サイズは、「スネ」⇒「ヒザ・モモ」⇒「コシ・ハラ」⇒「アタマ」⇒「オーバーヘッド」という表現をよく使っています。

 

 

「海岸工学」ではどうなのか?

高専の土木工学科で「海岸工学」を学んだ覚えがないので、よくわからないと言うのが正直なところですが、海洋学とリンクしているとものだと思います。

波のサイズ(波高)は、気象庁が発表する「有義波」を使い、沖から「中間波」⇒「浅海波」と呼び、砕ける波は「砕波」と呼ばれ、波高・波速・水深など、その他様々なデータからその場所の波のエネルギーを計算するものと考えられますが⇒勉強してないからわかりません(笑)

学生時代にサーフィンでの経験と「工学」がリンクしていたら、勉強も面白かったやろな~

 

2. 「べっしゃん」 しよか~

 

子どもが小さい時(未就学)、海で「べっしゃん」しよか~と言って波の中に入れていました。

下の写真は2006年、高知県南西部の海岸です。

 

 

大人にとって「ヒザ・コシ」「コシ・ハラ」の波でも、子どもにとっては「アタマ」かそれ以上の波で遊ぶ経験は重要です。大人の監視の下、ライフジャケットを着用して、離岸流で流された時に助けることができるロングボードがあればほぼ安全です。

このような遊び方をすれば「海は怖い」とか、言葉のみで「離岸流(リップカレント)は怖い」という思い込みはなくなり、海水浴場以外の海で遊ぶことの敷居が低くなると思うのですが、一般社会では通用しないですよね・・・管理された海水浴場で遊んでも経験値は上がらない(と思う)

 

 

海水浴や海で遊ぶ人が減少していることもあり、水の事故は減少していますが、まだまだ痛ましい事故のニュースが流れています。「川や海で遊んではいけません」と経験から遠ざけるばかりでは、自然に対する知識や経験は薄くなるばかりです。本当に危険な場所や状況を、禁止看板やマスコミ等の一方的な情報だけに頼っていいのでしょうか?また、インターネットで得られる多くの情報から判断できるのでしょうか?

 

 

3. 「トンネル工学」の学びにSUP・カヤックを

 

この洞窟、何年かかってできたんやろか?

そもそもこの花崗岩の岩盤がいつの時代にできたものなのか?そこから調べ始めると白亜紀とか?とんでもないことになるわけです。

 

9/24、「森のようちえん」活動でお世話になっているワイルドな親子2組とともに、笹川流れをSUPとカヤックで巡りました。

子どもたちと遊びながら少しだけトンネルについて考えてみます。

 

 

いきなりの洞窟で、子どもたちのテンションは急上昇、前に進みません。

 

 

子どもたちに洞窟探検をさせたくてこのツーリングを企画したのですが、すべての洞窟に入ると時間が足りません。当然、岩にも登りたくなるよな・・・距離を短くすべきだったかな?

 

 

すっかりインドア派になってしまった私の子どもたちも、九十九島(佐世保)でのシーカヤックツーリングのことは良く覚えているらしく、子どもにとって、海を旅することのインパクトは相当大きなものだと思っています。

 

 

この洞窟はどのようにできたのか?そんなことを考えながら巡ると、「トンネル工学」が楽しくなるのでは?

 

この岩盤は花崗岩なので風化しやすく、風化した花崗岩を波が削り、その壊れた岩を引き波が外に運搬する。

トンネルで言えば昔の「たき火工法」(ヨーロッパ)が最も近いのではないでしょうか?

 

ノーベルによってダイナマイトが発明されるまでは、固い岩盤の掘削ってどうしていたのでしょうか?

 

なんと、トンネル内で岩盤を「火あぶり」にして、水で急冷して岩盤に亀裂を入れて掘っていくという方法⇒「たき火工法」が使われていたそうです。つまり、火と水によって岩盤を風化させ、クサビを打ちこんで岩盤を破壊して、その壊れた岩を人間が運び出すという方法です。

 

 

花崗岩に「たき火工法」を実施していたかどうかはわかりませんが、洞窟から昔のトンネル工法を知り、現在のトンネル工法を知る。そんな学びがあってもいいかな・・・と思いました。

 

 

予想より気温が低く、海水温のほうが高かったようで、海の中にはいったあとは寒くなって徐々にテンションが下がって・・・

5~6時間の予定で約5.5km、午前中遊びすぎて3時間で1.5km。

ツアーリーダーとして、少し失敗しました。後半は疲れてくるし、漕ぎが長くなるので、つらくなってテンションも下がってきます。

 

 

SUPなら、昼寝ができます。

天気が良ければ、ほんとに気持ちいいんですが、今日は雨が近づいています。

予定を少し変更して、子どもたちはゴール手前で岸に上がりました。

 

 

4. その他おススメの海岸巡り(コースタルツーリング)

 

①下北半島 仏ヶ浦

 

ツーリングする場合、ここは外海と考えたほうが無難です。結構うねりも高く人里から離れているので万全の装備で・・・

 

 

②福井県 東尋坊

 

洞窟も多く、多様な海岸線は魅力満載。逃げ込む場所もそれなりにあるので、気象状況がよければ初心者OKかな?

 

 

③新潟県 柏崎~柿崎

 

新潟県では、笹川流れとここが双璧といっていいでしょう。洞窟もあります。適度に人里があり、気象状況がよければ初心者OKかな?

 

 

④西伊豆 堂ヶ島(天窓洞)

 

ここは天窓洞がメインです。営業用のカヤックツアーも頻繁に実施されているので安心です。西風の強い日はNG。海の中も抜群です。太平洋側なので死滅回遊魚にもたくさん出会えます。シュノーケルセットは必須。

 

 

⑤瀬戸内海の島々

 

波が荒くないので洞窟は少ないですが、島渡りしながら見る多島美はお見事です。潮汐が大きいので上級者向きです。

 

 

⑥ 但馬海岸(御火浦~浦富海岸)

 

世界最大級の洞門「釣鐘洞門」や柱状節理が見られる但馬海岸は、コースタルツーリングとしては最高の海岸です。特に御火浦付近は断崖絶壁で人里から離れているので、周到な準備が必要です。

浦富海岸はカヤックツアーも実施されていて比較的簡単。

 

 

⑦山陰海岸(島根~山口)

 

島根~山口の海岸は、きれいな砂浜と断崖絶壁の連続で、どこから出艇しても大満足。JRを使っての片道ツーリングがメインでした。

特に、秘密の入江やプライベートビーチみたいなのがたくさんあって、「オレだけ感」満載です。下の写真は息子が中学生の時、二人でツーリングしたときのものです。この後は付き合ってくれていません・・・

 

 

⑧九十九島(佐世保無人島巡り)

 

佐世保勤務時代(2009年)は、シーカヤックをお安い年間レンタルで借りていて夏休みは子どもたちと無人島巡りをしました。東シナ海は潮汐が大きいのですが、潮流は緩く初心者でもOKです。砂浜がきれいで最高のシーカヤックポイントです。