素数は面白い、その2;リーマン予想の解説に挑戦
先日書いた、関数、
を拡張すると、
となりますが、これをζ(ゼータ)関数と呼びます。sはなにも実数である必要はなく、複素数でも構いません。この関数は、いろいろな形に変換できて、しかも、もっと簡単な形に書くことが出来ます。
なんだ。最初っからこう書いてくれればわかりやすいのにと思われた方もおられると思うでしょうが、この式はちょっと誤解を与えやすいのです。例えば、
となってしまいますが、たしかに、実数関数の範囲ではそれでもいいかもしれませんが、sが複素数でもいいとなると、即ち、ζが複素関数だとするとそうでもありません(そうではない方が都合がいいといった方がいいのでしょうか)。実際、複素関数でも成立するようにオイラーが導いた式、
で、例えば、下の式にs=3を代入してみましょう。cos(3π/2)=0ですから、ζ(-2)=0になります。同様にζ(s)のsに負の偶数を入れると、ζ(-2n)=0になります(正の偶数だと、ゼロ×(±∞)等が出てくるので、ちょっとご勘弁ください)。要するに、この式によれば、s=-2nの場合は、ζ(s)=0となると言うことになります。これが、「ゼータ関数の自明なゼロ点」とよばれるものです。
これは証明されてしまっている(偉い人には火を見るより明らか~自明[trivial]なので)、問題は、他に、ζ(s)=0となるsがあるかどうかです。リーマンが、実際に探してみたところで彼は驚くことになります。ここでもう一度最初の式、
に戻ってみましょう。ゼータ関数は素数が一つずつ関わる関数型になるわけですから、ゼロ点が至るところバラバラに(ランダムに)存在すれば、素数なんて不規則だと言うことに繋がるのでしょう。しかし、リーマンが見つけたのは、全て、
と、実部が1/2の複素数でした。ここで、リーマンは予想しました。
「ゼータ関数の自明でないゼロ点は、全て実部が1/2である」
これが真実だとすると、「素数の分布には規則性があっていい」と言うことになります。
ところが、この証明が困難を極めています。幾つかのことが現在までにわかっていますが、
「ゼータ関数のsの実部が1/2のゼロ点は、無限にある」
こともその一つです。ですが、「それ以外にはない」とは証明できていません。
さぁみなさん、挑戦してみませんか、フィールズ賞とクレイ数学研究所の賞金(100万ドル)は間違いないと思いますよ。
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となりますが、これをζ(ゼータ)関数と呼びます。sはなにも実数である必要はなく、複素数でも構いません。この関数は、いろいろな形に変換できて、しかも、もっと簡単な形に書くことが出来ます。
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となってしまいますが、たしかに、実数関数の範囲ではそれでもいいかもしれませんが、sが複素数でもいいとなると、即ち、ζが複素関数だとするとそうでもありません(そうではない方が都合がいいといった方がいいのでしょうか)。実際、複素関数でも成立するようにオイラーが導いた式、
で、例えば、下の式にs=3を代入してみましょう。cos(3π/2)=0ですから、ζ(-2)=0になります。同様にζ(s)のsに負の偶数を入れると、ζ(-2n)=0になります(正の偶数だと、ゼロ×(±∞)等が出てくるので、ちょっとご勘弁ください)。要するに、この式によれば、s=-2nの場合は、ζ(s)=0となると言うことになります。これが、「ゼータ関数の自明なゼロ点」とよばれるものです。
これは証明されてしまっている(偉い人には火を見るより明らか~自明[trivial]なので)、問題は、他に、ζ(s)=0となるsがあるかどうかです。リーマンが、実際に探してみたところで彼は驚くことになります。ここでもう一度最初の式、
に戻ってみましょう。ゼータ関数は素数が一つずつ関わる関数型になるわけですから、ゼロ点が至るところバラバラに(ランダムに)存在すれば、素数なんて不規則だと言うことに繋がるのでしょう。しかし、リーマンが見つけたのは、全て、
と、実部が1/2の複素数でした。ここで、リーマンは予想しました。
「ゼータ関数の自明でないゼロ点は、全て実部が1/2である」
これが真実だとすると、「素数の分布には規則性があっていい」と言うことになります。
ところが、この証明が困難を極めています。幾つかのことが現在までにわかっていますが、
「ゼータ関数のsの実部が1/2のゼロ点は、無限にある」
こともその一つです。ですが、「それ以外にはない」とは証明できていません。
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