これをみずに年は越せない。





って思った訳じゃないけど、ようやくまとまった休みが取れたので前々からみたかったアニメをまとめて見る。


「魔法少女まどか☆マギカ」



このポップでチャラそうなタイトル&ポップでキュートなキャラクタとは似ても似つかん壮絶な話だったな………。


いろいろと神がかったアニメだと思う…。

エヴァンゲリオンぐらい、結構衝撃やった。

話のテイストは「エヴァンゲリオン」っぽいし、なんとなく「セーラームーン」とダブるイメージもあるし…途中がどう考えても「ひぐらしのなく頃に」の梨花ちゃまだったし……

どうなのかとも思うけども…。いろいろと有名アニメのテイストがある気がした。




AKB48がバカ売れした2011年。

いわばこの子たちってまどマギの登場人物たちと同年代で、「少女」なわけで。

魔法少女と魔女の因果、希望と絶望の因果、少女たちの葛藤、ワルプルギスの夜、世界の救済。


葛藤、っていうとこやっぱりエヴァンゲリオンを思うんだけど、エヴァってやってたのたしか2000年ぐらい?

なんか一つ年代が変わった気がする。

世界観だとか世相とか、アニメーションが一番色濃く反映すると思うんだよね。

このアニメが爆発的にヒットしたのって、なんかやっぱりそれなりに世相との因果があると思う。

そしてやっぱり男の子よりも女の子のほうが大人なのかな。
もう、シンジ君では生き残れない世界なのかもしれない。


まどかがお母さんと最後に話すシーンは、エヴァと対照的だな、と思う。

シンジは、ミサトさんやアスカ、レイ、まわりのひとたちにすがって、葛藤しながら成長する(成長する話なのかよくわからんけど)あの感じって男の子特有だと思う。
憧れの女の子に固執するかんじ?
男の子は好きな女の子の縦笛舐めるけど、その逆はないような気がする(笑)

「なんで」ばっかりのシンジにイラッとしちゃったりするんだけど←

「なんで」「なんで」、そのぐるぐるしたループにどんどん周りの人をまきこんで、「気持ち悪い」ってアスカに吐き捨てられたりミサトさんにブチ切れられたりしちゃったりするシンジくんだけども。

ある意味シンジくんって「なんで自分がそんなことしなくちゃならない」っていう思想だからアイデンティティはバッチリあるってことだよね。

「自分」が、置かれた世界に適応できない、世界と戦えない葛藤なわけで。


でも、魔法少女たちの世界には「対、自分」しかないんだよなぁ。

「なんでも望みを一つ叶えてもらうかわりに、魔法少女になる」
その「望み」に対して払わなければならない対価の大きさがわかったときにどうするのか。

魔法少女のなれの果てが魔女。
つまり「対価が払いきれなくなった自分がなる姿」

さやかが壊れていくところなんか、もしかしたら男の人は見てもさやかがあそこまで追い詰められた気持ちはよくわかんないのかもしれない。
あの壊れ方っていかにも思春期って感じ。
そして、いかにも女の壊れ方なのでありまして。

あやうくて、綱渡りみたいで。

そうやって、壊れていく過程をみてもなお、魔法少女になる決意をするまどか。
まどかがお母さんに話すシーンは、もう誰かに頼って何かを決めるんじゃなくて、一番大きなことを自分で決断して、そのゆるがない決意を伝える。

このアニメって全然大人がでてこないんだよね。
男の子も、さやかの好きな上条君だけ。

同じぐらいの年齢の女の子ばっかりがあつまってる状態で結論がでていくもんだから、よけいにクローズドな展開ばっかりしちゃって、ソウルジェムもどんどん汚れちゃって、そこらへんがまたキュウべえの思うツボのような…笑


あの話って、お母さんがもっと絡んでたら円満に解決してると思うんだよね。

お母さんも、昔は思春期の女の子だったんだから。
きっと、ソウルジェムを浄化できないまで濁らせなくてすむような方法を知ってると思うんだ。

すごく簡単なことで濁っちゃうんだから。
嫉妬だとか、ねたみだとか、不安だとか。
でもそれでいちいちソウルジェム濁らせてたら正直生きていけないんだよなぁ。
誰にでもある感情で、それにいちいち振り回されてたら大変だもの。
「ま、しゃーねぇなぁ」で割り切っちゃえばいいはなしなのでありまして。

まぁ、そんなひとははなっからキュウべえにスカウトされてないんだと思うけど。笑
ソウルジェムを濁らせる素質があるから魔法少女に選ばれるんだと思うんだけども。


お母さんと話すシーンは、一番エヴァと対照的だけど、思春期おわったジョシからしてみたらあれが一番の死亡フラグだったのよね。

自分で結論ださなくてもいいのに。
はなっから大人に頼れば死ななくてすんだわけで。


でもそこがいかにも思春期ジョシらしくていいんだけどさ。


「ひとつの願い事を叶えるかわりに、魔法少女となって世界に絶望をもたらす『魔女』を倒すことが、彼女たちの使命」



この、ものすんごいありきたりーな感じの掟でよくこんな話に発展したなぁ…と思う。

そもそもが魔法少女になった活躍の話じゃなくて、「一人の女の子が魔法少女になるまで」の話だしね。




そして、「劇団イヌカレー」すげー。

アニメーションかじった身としてはあの世界観はゾクゾクした。



新時代のアニメーション、って感じだよね。
全編通して。



しかし、リアル思春期ジョシのあつまりAKBのソウルジェムは大丈夫なのかしらね、と思っちゃうわな。



あの物語のものすごい「クローズド」な感じ。


中学生ジョシの人間関係みたいな。


あんだけ思春期の女の子ばっかりあつまってるんだから、AKBのなかもあーゆうクローズドな雰囲気なんじゃないかと思っちゃうわけで。


もう濁りきって魔女寸前の子はいったいどれくらいいるのかなー。




ちなみにこの一ヶ月ぐらい、あたしもソウルジェムがあったらどんどん濁ってくのが目に見えてわかったと思う。

あー、こうやって魔女になるんだ、って思ったわ。



まだ返却日ちょっと時間あるからもう一回全編見ようかな。