さて続きです。




幕間で、小耳に挟んだ「2部の方が長いよ」というどなたかの言葉。



1時間15分の1部よりさらに長いとは、
結構な長時間舞台です。



ロビーに行って小腹を満たしておきました。





1部と2部の間も、緞帳が降りる事はなく。


「THE CIRCUS」も「イヴ・サンローラン」も、
幕間では緞帳が降りていた(同じ劇場でしたね)。



ここは幕は降りないんだ、と思いながら待ちます。

















過去に遡ることで、現在の立場、考え方などを理解していくこの舞台。


途中で相方の星野謙二が亡くなったときの様子もちょっとだけわかる。


それ以外にも、
コンビを解散しろと事務所から言い渡されたこととか、
霊となった謙二が知らなかったことが明らかになる。




私はちょっとだけ、
父が亡くなったときのことも思い出していました。



あのとき、私と妹は、病院の父のベッドのそばで、
着替えなどを持って戻ってくる母を待っていた。
容態が急変し、携帯に何度電話しても母と連絡が取れなかった。
たまたま会った知人との立ち話が終わらなくて、と言っていた母も、そういう運命なのかなと思いながら。



寛治が妻の臨終に立ち会うより板の上にいることを選んだのは、
芸人としての生き方だと、
この舞台では言っていた。








寛治の幼児体験として、描かれる、60年代の話。



女手一つで寛治を育てている母親は、
借金取りに追われている。


今日中に返済ができないなら、身をもって払えと言われる。
これはたぶん1幕での話。



その後、返済のできない母は、
幼い寛治に寝ているように言っておく。

そして朝方帰宅すると、起きて待っていた寛治。

察しはつきます。



そのチンピラ男に惚れた女が登場し、
それを「ドスを片手に乗り込んでくるとは穏やかではない」と止める女。

その女も、チンピラに殴られたりすると言う。







舞台上には、女性キャストが全員登場している。



芝居をしている女性が歌い始め、徐々に全員での歌になっていく。




ここ。



類さんがいない、ということには、後になって気づいたくらいです。




描かれている女性が、みんな魅力が無い。


借金取りに追われる、子供を持つ女、
ちんぴらの女、
ちんぴらに片思いして、最後にはドスを持って乗り込んでくる女。




こんなに薄っぺらな人っている?



と、思って観てしまったせいか、
女性全員での歌唱にも、
興ざめしてしまった。



この場面、要らなくない?



幼児体験・原体験として、寛治の生き方に影響を及ぼした経験としてある場面かもしれないけど、
なんかなー。



興ざめしてしまったせいか、
その後のストーリーにも今ひとつ入り込めなかった。




推しの人が出ている久しぶりの舞台なのに。。。













そして私が、2部でまたもや号泣したのは、
芸人としての生き方を諭す師匠や、
師匠の生き様を尊いと思った寛治の生き様。




そしてさらには、
そこにふぉ〜ゆ〜の今を重ねている私。


だから泣けたのです。




別の友だちは、
「前作に比べたらセリフは膨大だし、すごくよくなっている」と。


たしかに。


セリフは膨大です。


類さんを知って、私にとっては初めての本多劇場での舞台。



でも、これまでにも「WILDe BEAUTY」だの「SWAN」だの、「White Labyrinth」だの、
D☆Dでたくさんの舞台を見せてくれて、
そこでも沢山のセリフと格闘してきたはず。


それを観ているので、
今回はその経験を生かしている、という見方をしてしまいます。







それよりはむしろ、
芸とは人を幸せにすることである、
あなたは幸せですか、
人を幸せにするとはどういうことですか、
とか、
人生の本質を問いかける言葉と、
それを人生を全うする時期に、
自分の人生・生き方を見せることで客席に問う姿。



これに心を揺すぶられるのです。




心を揺すぶるのに、
歌はそれを増幅する。



だから涙が溢れるのです。





けろりとしている周囲の方をよそに、
1人号泣していた私です。





でも、
一晩経って反芻すると、
やっぱりあの魅力が無い女性たちの立ち回る場面に、
かなり興ざめしています。



あれをまた観なければならないなら、
リピ観劇は無いかと。




アンケートを書いてきました。


プレビュー公演なら、何かしら反映されるのかもしれない。



でも、日をおかず、今日から本公演ではそれも無しかな。






最近になって観た「ヘンリー五世」「イヴ・サンローラン」「伊賀の花嫁」など、
似たような部分がある舞台が続いたので、
どうしても比較してしまいがち。



類さん出演の舞台と比較しても、
「AWARD」「ロイヤルホストクラブ」、
どちらと比べても、
なんとなく、おかわりには至らない。





感動して大泣きした割にはこれです。


結論。



類さんには、もっともっと歌を歌って欲しい。






尻すぼみな感想でごめんなさい。



でも、推しの舞台なら手放しでほめるだけのファンではないので。



次に期待です。












最後に。



幕間で、パンフレット代わりに入り口でもらったプリントを見ていました。




尾藤イサオさんのところを見て、心震えました。



そうだった!


BACKBEATに出演するのでした!




今度は一体どんな感じに演じてくださるのでしょうか。


そう思ったら、
とっつー担の方や、辰巳雄大さん担の方にも観ていただきたい舞台だなと、思ったのでした。