1つ前の記事のタイトルが、
「感激してきました」となっていました。



正しくは「観劇してきました」ですね。



そのままでもいいっかー、と思ったのですが、
それほど劇的に感動の大嵐だったわけじゃないので、
意味が違うのもなぁと、しれっと直しました。

②もその流れで、
「観劇しました」です。







さて、私のお席は2階席。



Uの字型の客席の、一応正面から舞台が見えるという位置です。



身体が斜めになる両サイドのお席よりは見やすいかと思って選んだのですが、
意外な落とし穴が。




この舞台、かなり頻繁に客席降りがあります。



演者さんと観客が絡むわけではないのですが、
例えば戦の場面だと、
客席通路を扉から舞台まで、あるいは舞台から扉まで、
武器を持って走り抜ける。



足の真下を通り抜けていく演者さんを、
どうしたって観たい。



けど。



それはいわゆる「前のめりの姿勢」になります。



自分より後方のお席の方に迷惑なヤツです。



私も観たかったけど、
足元の装飾が施された手すりの隙間から、
ちょろっとだけ観る感じで我慢しました。




でもそういうマナーをご存知ない方もいらして。


私の隣の隣のお二人づれは、
それこそ顎を手すりに乗せんばかりに前のめりでいらした(昔飼っていたビーグル犬を思い出した←失礼承知)。



アンケートには、
そういう観客に対して、
東宝さんの劇場みたいにスタッフさんのアナウンスが必要、
って書いたのですが、
休憩時間にはアナウンスがありました。


でも遅い。


開演前にお願いします。
(それも追記してきましたよ。)












いきなりネガティブなことを書いてしまいました。







たたみます。









壮大で、文語調、
気軽に観られる舞台では無いけど、
飽きずに最後まで観ることができるヘンリー五世。





その大きなファクターが、
吉田鋼太郎さんの「説明役」の存在です。




イギリスの王家での場面から、
フランスに赴く。



海峡を渡って行く様を、
舞台で演出するには限界があります。



「どうか想像力を駆使して」と、
何度も客席に語りかけてくれます。



そうすることで、
大きな階段と井桁が組まれたセットは、
巨大な船にも見え、
城にも見える。



大きなイギリス軍の旗を翻している様は、
本当に軍の船に思えてきます。







フランスの皇子は溝端淳平さんが演じておられる。


この方も、テレビの方が馴染みがありますが、
去年の3月に、
井上ひさし原作蜷川幸雄さん演出の「ムサシ」という舞台を再演した時に、
ここで拝見した役者さんでした。



テレビ以外にも活躍しているんだなぁと思いましたが、
この舞台の中では、それほど多くは登場しなかった。








そして、中河内雅貴さん。



言わずとしれた有名人。



私が一番最近観たのは、
一昨年の「ドッグファイト」と去年の「GEM CLUB」です。


それ以外にもたっくさんたっくさん出演されているのでしょうが、
なかなかご縁が無くて。



役どころとしては、
スマートな役ではなくて、
ちょっと小狡い身分の低い男の役。

シェイクスピアの舞台は初めてなんだそうです。



随所に、がうちさんらしいアドリブがあって、
笑いを誘っています。



うっかりヘンリー五世を双眼鏡でガン見していて、
カッコいいターンを見逃した瞬間があってちょっと悔しい思いをした。








さて。














シェイクスピアの戯曲は、
主人公の名前が主演です。

わかりやすい。





松坂桃李さんが主演のヘンリー五世の役です。




この方、
私はテレビで観るイメージしか無くて。



去年の今頃、
福ちゃんがゲストで出演したドラマ「日暮旅人」。


あの時の印象くらい。



出演エピソードをぴたラジで福ちゃんが話してた、
「すっごく背が高いんだねー、ってマネさんと話してて」っていう、その程度しか印象が無い。



だから、HPやポスターにある、
ヘンリー五世の姿の松坂桃李さんにも、
特にどうっていう感情も持たずに眺めていました。









ですが。



松坂桃李さんの演技は凄かった。




このヘンリー五世、
パンフレットにも書いてありますが、
とても人間性豊かに描かれています。



王様でありながら、
家来にも、民衆にも慈悲深い。


父親の遺言を守ってイギリスから海を渡ってフランスに軍を率いて行くことになる。



戦地に赴いた夜、
マントを纏って身分を隠して歩いていると、
一兵卒くらいの兵士と言い合いになる。



その後、
ヘンリー五世は嘆くのです。



戦争も何もかも全て王である自分が悪いのかと。


自分は王であるが為に、
民衆が普通に享受するものを持たず、
迷い苦悩している。


奴隷といえども、
昼は労働に満たされ、夜は眠りに満たされる。


自分は毎夜、眠れない日々を過ごしているのに。






…こんなような内容だったと思います。



言葉遣いが、文語調で、
さらに私自身きちんと理解できているか自信がありません。



でも。


その演技たるや凄まじく。



年末に東京ドームに持参するためにあつらえた、
高性能双眼鏡、
それを駆使して、
ヘンリー五世の表情を凝視したら、
涙してしまいました。





膨大なセリフの量の脚本と向き合い、
役作りして、
さらにはヘンリー五世の苦悩を広い舞台のセンターで1人で演じきる姿。




松坂桃李って舞台人なんだ!と思った瞬間でした。





この方、
開演前には、お稽古の後、賞の授賞式に駆けつけたそうで、
演者さんがすごいヤツだと呟いていたのも思い出しながら、
涙しながら観ていました。
























身分を隠して一兵卒とやりとりしたことは、
終盤に伏線として出てくる。



ヘンリー五世だとわかってからの一兵卒の驚きようが面白かった。

でも想像とちょっと違って、
水戸黄門みたいな単純なのではなく、
さらにひねりが効いていて面白かった。











それと。

私が観劇しようと思ったもう一つ。



さいたまネクスト・シアターというのがあるのです。




ここに所属していらっしゃる演者さんが、
今回5人出演されているのです。




そのお1人「竪山隼太さん」。


去年「Take Me Out 2018」に出演されていた演者さんです。



その時はそれほど意識しなかったのですが、
6月に「ジハード」というベルギーの舞台を演じると知ってそれも観に行きました。




それがとてもとても衝撃を受ける舞台だったので、
以来気にしていたのです。




ジハードに出演されていた演者さんも3人ご出演。




これからの出演予定もあるので、
応援していきたいと思う演者さんです。











まだまだ書き足りない。




でも時間切れ。





またここまででアップします。