「ヘンリー五世」2/13の夜公演を観劇してきました。
かの有名なシェイクスピア原作の戯曲。
チケット発売のとき、
甘くみていた私は、発売日の開始時刻を20分ほど過ぎてサイトをみたら完売になっていました。
おそるべしは。
松坂桃李さん?溝端淳平さん?
それとも吉田鋼太郎さん?
はたまた中河内雅貴さん?
もしかしたらシェイクスピアのファン?
とにかく、一度諦めたものの、
のちに機材席開放か何かで追加申し込みでやっととったチケットです。
学生時代、英文学専攻だったので、
英文学の礎としてシェイクスピアは必須だった。
あのときもっと一生懸命勉強しとけばよかった。
と思うこともたまにある。
5年ほど前、同じ彩の国さいたま芸術劇場で「ロミオ&ジュリエット」を観劇した。
オールメール(全員男性俳優さん)で、女性役はドレスを着て演じるというもの。
当時まだブレイク前だった菅田将暉さんが主演。
そのときの感想は、
今は崇高な作品と思われているシェイクスピアも、
当時は大衆芸能だったんだなー、
ということ。
ゲラゲラ笑うような場面もあるし下ネタもいっぱい。
民衆の楽しみだったようです。
だから、ヘンリー五世も、
かなりな巨編で難解な作品らしいけど、観ようという気になったのでした。
ヘンリーとは、イギリスの王の名前で、
五世というだけあって、ヘンリー四世の舞台もあるし、
来年はヘンリー八世の公演が予定されている。
その気にさえなれば、シェイクスピアの作品にいっぱい触れることができる劇場なのです。
「彩の国シェイクスピア・シリーズ第34弾」と銘打って上演されている「ヘンリー五世」、
公式のツイッターで、いろいろ教えてもらった。
ヘンリー五世は即位してからの名前で、
この前に数年前にその子供時代のことを描いたのが、
「ヘンリー四世」。
これも松坂桃李さんで上演されていたのですね。
冒頭はそのときのダイジェスト映像が、スクリーンに映し出される。
かなり奥行きの深い舞台の、
真ん中くらいにスクリーンが登場。
舞台にはセットらしきものは何にもないところから始まる。
ヘンリー四世の映像を観て、
ちょっと今より若い感じのハル(ヘンリー五世の即位前の名前)を観て、
それから人物が登場する。
セリフが多くて、しかも、
シェイクスピアという作品を翻訳したら必ずこうなる、
という言葉遣い。
「SHOCK」で劇中劇として演じられるシェイクスピアもそうだし、
「23階の笑い」でアイラやヴァルたちが演じる練習をしたのもそんな感じだった、あれです。
冒頭の場面で思った。
やばい、全然、入ってこない。
セリフは聞き取れる。
それも、多分マイクは使ってなくて、全員が肉声で演じているよう(後ろを向くと声がくぐもって聞こえてくる)だけど、
ちゃんとセリフは、この2階席にも届いている。
けど。
内容が全然理解できない。
理解できないなりに、
何が行われているのかおぼろげに把握していくことで、
どうにかストーリーに食らいついていった。
その助けとなったのが、
吉田鋼太郎さんの役割である、説明役。
最初に観たときは、
吉田さんだけが衣装が現代風で、
しかもセリフのようだけどセリフっぽくない。
すると、急に客席に向かって話しかけてきた。
「淑女?」「淑女ですね?」
セリフじゃないんだなと理解した。
壮大なストーリーをどう理解したらいいのかを助けてくれる役なのですね。
なるほど、この劇場はイギリスとフランスの2つの国に渡るスケールの大きなストーリーの舞台。
「想像力を駆使して」ご覧くださいと、
わかった上で、
観ることが必要なのだね。
ということで、
舞台が壮大すぎて序章にしかならなかった。
一旦アップします。