ミュージカル タイタニック」
10月10日マチネ公演観劇してきました。




そもそも、なんでこの公演を知り、行こうと思ったのかは、もう時間が経ち過ぎて忘れてしまった。




プレイガイドで申し込んで当たって、
そのチケット発券開始日が7月7日。



だから相当前に申し込んだはずです。




そしてこの日がアフタートークショー付きの公演だと知っていたかどうか、今となってはもう思い出せない。



ただ、「日本青年館」という劇場の名前が、
とても古めかしくて、その昔、ヒデキのコンサート会場だったような気がする、そんな印象。





でも、改装しているらしく、外装も内装もとても綺麗で、
ヒールで歩いても滑ってしまうような床ではなく、
とても快適な劇場でした。















キャストが多い舞台で、
そのキャストさんが何人も、こまめに呟いてくださるので、
公演の様子は伺い知ることができます。





「開場時間から始まっている」という謎のワードが気になり、
開演前でなく、開場時刻より前に到着を目指して家を出ました。
(なのでダンスレッスンは朝練習だけ参加して早退しました。)





開場時刻ちょうどに劇場入りし、ちょっとお腹を満たしてから着席すると、
なんと、舞台にはキャストがいます。



こういうことだったのかと。



オペラグラスで見ていると、
キャストが2人になって会話している様子も。


マイクは通していないのですが、
確かに演じておられる。



こんなことなら小腹を満たすのも急いでもっと早く着席するのだったと後悔した(ちなみに私が着席したのは開演10分くらい前です)。






さて。

今回お席は、
2階席だけど前から2列目。



わりと観やすいだろうと思って選んだのですが、
これが意外とアレでした。


私の斜め前の方が、頭が大きい。

しかも、前のめりになっているわけではないのに、視界を遮る。

幕間のときに観察したら、ボディに厚みがあるのです。


すると前のめりになっていなくても頭が背もたれから離れていなくても、
すぐ後ろの席の人の視界を遮ってしまうらしい。
(無下に前のめりを注意しなくてよかった。)



というわけで、舞台の半分は前の方の後頭部を観る感じになってしまいました。


私のお隣の方も同じような視界だったようで、
すごーく下手を観るときはタイミングが一緒でした。











見えないところにヤキモキしても、
見えないもんは見えないので、
そこはあまりストレスにせずに舞台に集中するようにしました。




「タイタニック」というと、
あのレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの大ヒット映画をつい思い浮かべて、
あの映画を舞台化したように思ってしまいがち。



でも実話ではあんなラブストーリーは無いはずだし、
これはブロードウェイの舞台の日本版の再演です。




ここのところ、「雲の向こう、約束の場所」や「タイヨウのうた」、
「DAY ZERO」「THE CIRCUS!」、
「年中無休」でも、
プロジェクションマッピングの技法を駆使した舞台を連続して観ているので、
この舞台はそうではなく、どうやって船が沈没るす描写をするのだろうと思って観ました。




百名さん担の方や、D☆Dクラの方が何人も観劇しているので、
それぞれ感想を聞いていて、
とにかく歌が素晴らしいと。




それは冒頭から圧倒されました。




もう、全員の方の歌が素晴らしくて、
これでもかというくらいの歌を浴びました。



歌が素敵。



それだけでも来た価値があります。








藤岡正明さん。

8月に「宝塚BOYS」のTeam SEAで観ました。


あのときの関西弁の方。


そのままのイメージで観てしまって申し訳なかった。


機関士その他の役で、
ソロで1曲歌うところもあり、その声が素晴らしくて、
ずっとずっと注目してしまいました。

石炭を燃やすので顔や服がススで汚れているとか、
早替え大変だろうな、と思いながら観ていました。






宝塚BOYSに出演されていた方は、
他にも百名ヒロキさんだけでなく、
木内健人さんもいるんですよね。



塚ボの時の役柄とは大違いで、これも楽しめた。



木内さんは、
タイタニックのバンドマスター役なのですね。


船が沈む最後の最後まで演奏をし続けたという、
映画でもその役ありました。


あれをイメージして観ていました。




ツイッターがとっても紳士な鈴木壮麻さんは、タイタニックの船長役。


なんだかよく観ているイメージなのは、
「フロッグとトード」のかえるくんの役で昨年の夏に観て、
「ブロードウェイと銃弾」で、
巨食の人の役だったのでした。



良い人の役から弱い心ですぐ欲望に負けてしまう役まで、いろいろ観たわけですが、
この船長の役はぴったりだと思いました。

船長としての威厳と貫禄があって、頼り甲斐がある感じ。



この船長と、船のオーナー、そしてタイタニック号の設計士。




この3人は、出航したとき、
各々の立場から虚勢を張り合う。



船長は船の中では自分が大将。


でもオーナーは自分の持ちもんだから自分の思うままに船を進ませたい、


設計士は、自分の作った船だからそれができることかそうでないのかを知っている。




到着するまでの最速時間に賞賛を得たいがために、
船のキャパいっぱいまでスピードを上げて進むことに決める。




機関士たちにしてみればそれがどれだけ無理難題なことなのかわかっているわけで、
デスクからの指示に翻弄される現場という、構図がここで繰り広げられるわけです。




無理難題を突きつけられた機関士が歌う、
それが藤岡正明さんですね。






タイタニックは1等2等3等と、
客室の料金に格差があった。



それがそのまま、貧富の差であり、社会の格差だったらしい。




1等客室は豪華ホテルそのもので、
3等だと町の人みたいな感じ。



それでもこの船に乗れるということは賞賛の的だった。



車が故障して乗り遅れた人がいました。



タイタニック号に乗ることを周りに言いふらしてきたのに乗れないなんてとんだ笑い者だ、
と、港で地団駄踏んでいたのに、皮肉なことにこの人は命拾いしたわけ。



観ている側は結末を知っているストーリー。




それを凌駕する、舞台の力がとにかくすごいのです。








セットは、
2階建て。



1階と2階が、
船のデッキになったり、客室になったり、
食堂になったり機関士室になったり無線室になったり。




2階に当たるところは、
前後にスライドするのですが、
初演のときにはこういう構造にはなっていなかったそうです。
(アフタートークで言ってた)。


舞台から階段を降りて客席通路を使う場面も何度もある。


それがとてもナチュラルで、
1階席から是非とも観たいと思ったくらいで。


船からトランクを持って降りて通路を歩く乗客を、
間近で観たかった。





帝劇や日生みたいな大掛かりなセットチェンジは無く、
プロジェクションマッピングのような手法も使わず、
シンプルに作ったセットでも、
十分にタイタニック号の世界がありました。




私の脳裏には、
どうしても映画で観たタイタニックの映像があって、
だから、
水が押し寄せる映像とか、パニックになる乗客とか、
船が一度は片方が沈んでもう片方が高く上がり、
それから真っ二つに折れて海に叩きつけられ、
最後には船体は沈んでいく、
その、映像で観た一連の船の様子は、
舞台では演じられることはなく。



むしろ、描かれるのは、
3等客室の人は施錠されて上に上がることもできずに溺死したことや、
1等客室の人も、男性はほぼタイタニック号に残って沈没する船に留まったとか、
そういった史実に基づいたこと。




家族愛、夫婦愛、
一度は自己のおごりがありつつも、
非常事態になったことで潔く責務を全うした気持ち。

歌とダンスでそれを表現していました。




圧倒的に力のある演者さんが大勢揃っているので、
とにかく目が足りない。



そんな中で、
百名ヒロキさんは、とってもとっても演者として生きていました。



ラスト近く。

ベルボーイ姿のヒロキさんが、
ウェイトレス姿の女性と踊るところは、
遠目からもオペラグラス越しにもずっとずっとみていました。





今だに、私のヒロキを観る目線は、
「TravisJapanの最年長、仲田拡輝です」になってしまうのが申し訳ない。




そして、ソロ歌シーンがちょっとだけあったけど、
歌は、あのすごい演者さんと比べるには、
まだまだまだまだ修行が必要なんだなと、
思ってしまったのでした。




私にしては珍しく、
タオルがじっとりするほど号泣するということはなかった。




でも、
ラスト近くにおりてきた幕に、
タイタニック号で亡くなった方のお名前が書かれているのを観て、
涙せずにはいられなくなりました。








自分の仕事に対するおごりから、無謀なスピードで進むことになり、
氷山の存在の警告を無視して、
多くの犠牲者を出した事故。



だれが悪いとか何が行けなかったのかということより、
大事なことは、
同じ過ちを2度と繰り返さないことであり、
そのためにも、
人としての弱さを知り、自覚して、
生きていることを全うすることが大事なのかと、
思いながら観ていました。











終演後、
アフタータートークショーがありました。




これも楽しみにしていったのは間違いない。




でも、芝居の余韻がぶっ飛んでしまうことも、
このアフタートークショーにはありがちなことなので、
そうなるかどうなのか、一か八かな気持ちのまま、
着席して待っておりました。





あまり時間をおかず、
登壇したのが、
I Love a PIANOでお名前を知り、DAY ZEROでも拝見した上口耕平さん。


この方がこの日のMC担当。



そして登壇したのが、

藤岡正明さん、
百名ヒロキさん、
吉田広大さんの3人でした。



トークは藤岡さんリードで進んでいきました。
さすがな貫禄。





ただ、
トークの中盤で出てきたワード「筋トレ部」


ヒロキも広大さんも部員なんですね。


最初は女性もいたけどみんな辞めてしまったとか。




その筋トレを少し披露してくれました。






超びっくりしたのが、
ヒロキ再現の。腕立て伏せ。




腕立て、というか、
うつ伏せして万歳した姿勢から腕立て伏せする!



超絶腹筋が無いとできないヤツ!




ヒロキさん、3回やってくれました。GJ。




もう一つ披露してくれたのが、スクワット。



人を2人、肩に乗せてのスクワット。



え?と思う間も無く、
ヒロキと広大さんは、藤岡さんの方に担がれ、そのまま藤岡さんがスクワット。




ハンパない。




筋肉疲労で痛めたりしないよう願うばかり。





トークは、
まあ、つつがなく進みまして、
上口さんの、脇道に逸れたのを戻すトークがスマートだなぁと思ったり、
何度となく出てくる、マイケルジャクソンというワードに、
乗っかりそうで乗っからない感じが面白かった。



あわや、
登壇している全員がムーンウォークをしていくという、
宝塚BOYSのアフトクが再びになるのかと思ったけどさすがにそれは無かった。








百名ヒロキを観るため?
SHOCKに出演したリカ役の方たちを観るため?
戸井勝海さん、鈴木壮麻さんら、素晴らしい演者さんを観るため?
タイタニックのストーリーが好き?


これ!という理由は無く、
でもどれも動機であり。


今回はそんな感じの観劇でした。




数年前に観た「MOTHER 鳥浜トメ物語」のような、
次世代に語り継ぐための舞台なのかな、
という気持ちになった舞台でした。










ということで、
いつもなら途中寄り道して感想書いたりしているのですが、
今回は予定があったのでさっさと劇場を後にしました。それは一つ前の記事に書いたとおりです。











百名ヒロキさん、
このタイタニックの次も、
たくさんお仕事が発表になっていますね。




私は今でもプレゾンカンパニーのヒロキを応援しているつもりだけど、
D☆Dクラの友人では、
30−DELUXや、宝塚BOYSなどで共演したヒロキを知った人もいて、
ジャニーズだったと言うと逆に驚かれることも多くて。

D☆Dの東山義久さん推しの友人は「ダブルフラット」行くことに決めた!と言う方もおられる。



私もできるだけ、
ヒロキを応援したいと思うのです。