菜の花畑が風にそよぎ

まるで私が手を振るさよならのように


いつのまにかたくさん服を買い込んでしまった

あなたに振り向いて欲しかったから

いつのまにか美しい言葉を探しはじめている

たくさん本を読みすぎて

気がつけば

名前で呼ばれるかわりに

新しい呼び名をもらった

「そこの若い人・・・」

本当はまだ何も教わりたくないんだ


あなたに届け 私の声

未熟なことばに魂を注ぎ込み

あなたに届け あなたに届け わたしのうた


あまりに明るくなりすぎたこの街の夜

技術と技術をつなぎあわせれば文化になると

思い込んでいる人達に

私は復讐する


あなたに好かれるような部屋には

まだ住みたくない

もっとあなたをもっと確かに知りたいんだ

使い古した言葉に輝きこめて

話し続けたいんだ


あなたに届け 私の声

未熟なことばに魂を注ぎ込み

あなたに届け あなたに届け わたしのうた


おしゃべりな絵かきや

説明が得意な小説家は

もうたくさんだよ

使い古した言葉に輝きこめて

話し続けたいんだ


あなたに届け 私の声

未熟なことばに魂を注ぎ込み

あなたに届け あなたに届け わたしのうた







片桐麻美