日本人はヘビを食べるらしいが、、
今回は近所に住むアメリカ人との話なのです。彼は白人で私のいた牧場の倍ほどもある広さの牧場を所有していました。
最近の日本でのやり方については知りませんが、引越しの挨拶をするというのであれば、引っ越して来た人の方が隣近所に手ぬぐいの一本も持って挨拶に出向いていたというのが記憶にあります。
けれど私がいた辺りでの習慣は反対で、隣近所の人達の方から“今日は”と出向いて来るのです。
概して、平均的なアメリカ人は、排他的な態度を嫌うようです。
新参者にとても友好的なのです。家から見えるキリスト教会からも一度だけ一人の人が自己紹介に来られたことがありました。
皆さん、お知り合いになりましょう、ということなのだと思います
このような温かみはキリスト教が彼らの生活の基本にあるからだと思って間違いはないと思います。
その基本は幼い子供の頃から教会や親を通して、子供たちは学び取って行くのでしょう。
このキリスト教がアメリカ人の生活に深く根を下ろしているというのは、日本から見ると想像以上のものがあるのではないかと思います。
上の例の場合のように、日本とアメリカの違いと言えば、他にも互いに驚くほど反対の事が多いのです。
例えば、緊急電話番号はアメリカでは119、日本では911. 地球上での位置は日本とアメリカとではまるで互いに裏側に位置している。
極端かも知れないけれど、日本では女性は男性の後ろについて歩くのが一般的だった。しかしアメリカでは女性が先を歩く。
男二人が話しながら歩くのを後から女性が一人、聞きながらついて行くという構図は誤解されやすい。
レディーファーストだからです。ドアを開けたなら、その手を放さずに、後ろに女性がいるかを確認した方がいいと思います。
女性にやさしく出来ない男性は軽蔑されるかも知れません。生まれ持っている荒々しさだけでは未熟であるということなのでしょう。
まだ他にもあるのですが、先のアメリカ人の話に戻ります。
彼は私が牧場に引っ越してまもなく、“今日は”と来てくれた人で、その後、私がスイカが好きだと分かると、三日か四日に一度自分の牧場でとれたキュウリ型の大きくて、バージニアの強い太陽を浴びて、とても甘くなったスイカを持って来てくれるのです。
ところがスイカが特に大きい上に、食べ終わる頃には、もう次の大きなスイカがまな板で待っているという状態で、毎日、何度も急いで食べなくては食べきれないくらいなのです。
こんなに食べたんでは顔が赤くなりはしないかと思うほどに。
その彼がある日、驚いたように私に聞くのです。
日本人はヘビを食べるらしいが、私も食べるのかと、。
初めはアメリカの特別番組のような中で、私の知らない、日本のどこかの地方の特異な風習のようなものでも紹介されたかと思った。
どこかの地方にいまだに残っているような風習に違いないと思ったので、答えたのです。
そういう地方もあるかも知れないけれど、一般的に日本人はヘビは食べないと、。
彼は食い下がるように続けた、いや、大勢の日本人が食べているのをテレビで見たし、それは日本では人気があるらしい。
私は、それはおかしいね~。食料のない戦争中の話ではないのか、と言ったのですが、
違う、違うと彼は私の言うことを強く打ち消したのです。
そんな話は今までに聞いたことがない、と思って彼の顔を見ているうちにハッとウナギの事が思い浮かんだ。
ヘビと言うから、私はヘビの事ばかり考えていて、ウナギを無意識に話の中で除外していたのだろうか、気が付かなかった。しばらくはヘビばかりの考えが邪魔していて、ウナギについてが思い浮かびもしなかった。
ウナギのことかと聞くと、そうだと言う。
だったら、この単語を知らない訳はないのだから、初めからウナギと言えばいいのに、。
私は、ウナギは魚でヘビではないよ。と言った。
彼は、うん、そうだけれども、、。と何かモゴモゴ言っていたが、。
彼等にはウナギはヘビのように見えるだろうし、タコ、イカなどのようにヌルヌルした生き物についても気味悪く見えるようだ。
考えて見ると、ウナギをヘビのように言った彼の気持ちも理解できる。東洋の食品店以外で、私の知る限り、ウナギが売られているのをアメリカでもカナダでも見たことは無い。日常では魚さえあまり食べて来なかった彼らにとってはヘビのように見えるウナギなどは気味悪すぎて食品としてはどうも抵抗があるのだろう。
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