動物の笑ってしまう視覚判断
動物の目は人間と違って、その目による判断能力はおかしくなるほどに貧弱のようです。
身近な例で、生後一年ぐらいの犬でもまだ風に飛ばされた枯れ葉を何か生き物ではないかと追いかけたりします。
人間なら見た瞬間に何だ、何だ枯れ葉ではないかと分かりますが。それが犬には経験を積むまでは、枯れ葉でも大変な生き物に違いないと思って追いかけてしまうのでしょう。
けれど動く物に対しては反対に非常に鋭い視覚能力を持っているようです。対象物が動いているか、いないかを見定めるのは速くて、猫でも犬でも、人間の目で追うのも大変な程のスピードのある獲物を逃さず捕らえることが出来るのです。
動物の視覚の貧弱さの例ですが、アフリカのある人達のダチョウを捕まえるやり方が面白いのです。
ダチョウの長い首から頭をまねて作った物を人間が頭にかぶってダチョウの傍に行くことが出来るのです。
その作り物のダチョウの首と頭は紙と糊でくっつけて作ったような代物なので、あまり上手な仕上がりとは思えないのですが、それでもこれが十分働くのですから面白いです。ダチョウの視覚にはそれでも仲間である見えるのです。
人間ダチョウがそろそろと近づいて行くのをダチョウの群れが初めは何かが来ると言うわけで、じっと見ているのですが、自分の仲間と同じの長い首を持っているので、仲間のダチョウかと安心してしまうのか、人がヒョッコ、ヒョッコと近づいて行っても、その長い首の人間を仲間と信じ込んでいて、それにはもう無関心でよそ見などを始めたりして全く逃げようとしない。
人間の目には、頭にかぶったまがい物の下は全てが人間丸出しなのですがダチョウ達の目にはこれが分からない。
そうやって十分に近づいた人間がソレっとダチョウの首をギュッと捕まえてはじめて、驚愕してバタバタ、逃げようとするのですが首根っこを押さえられてはもう鳥つく島もありません。
これと同じような別の例なのですが、今度はシマウマの反応です。
こちらの方は縞模様が上手に印刷されたシマ馬の頭をしたビニールを人間が被ります。
そのビニールを被った二本脚の人間が柵の中にいるシマ馬に向かって歩いて行きます。2本足と4本足の区別の数学などシマ馬は教わったことはありません。
シマ馬はその縞模様のある頭を被ったビニールシマ馬を人間とは思わず、背の低い子供のシマ馬ぐらいにしか思わない。自分たちとは違ったその4本足をこれまた仲間と固く信じて疑わない。
ある種の親近感を持つような様子でビニールシマ馬のいる方へ本物が近づいて来ます。偽物と本物の顔がくっつく程に接近します。本物さんがビニールの臭いを嗅いでいるので恐らく仲間とは違った臭いに気がついているはずなのですが、まさか人間とは夢にも思わないのでしょう。おかしい、どうもおかしいと思いながらも逃げるまではいかない。
そこで人間が頭からビニールをはがすのですが、シマ馬に無いはずの手が突然に頭へと出てくるので、いささか驚いて見ていますが、そのビニ-ルを剥がし、
いよいよ縞のない人間の頭になると,さすがに馬の様子が一変し、ワ~とばかりに、仰天して逃げ出すというものです。
これで実験は終わりなのですが、このシマ馬にもう一度、シマ馬ビニールで近づいて、また成功するかどうか試して見たらどうなるでしょうか。まぁ、多分だめでしょう。柳の下に二度目のドジョウはもういないと言いますから、。

