フィンランド生まれのムーミンが世界で一番愛されている国は日本である事は確かであります。ムーミンが醸し出す哲学的発想の理解は、日本とフィンランド両国の文化類似点であると思います。自然を愛し、無い物は自分で作りだし、助け合いを大事にし、シンプルな生活環境で暮らす姿勢は、とても愛らしい性格であります。カバの先祖の様なスタイルも誰にでも好まれるユーモラスさがあります。
地元ヘルシンキに昔からムーミン・カフェが街角にあっても不思議ではないのですが、日本で愛されるムーミンの人気に影響されてか、最近になってムーミン・カフェが点在する様になりました。
ムーミンの人気の理由は、子供達だけを対象にしたストーリーではなく、人生哲学を感じるストーリーが含まれており大人も子供と一緒に鑑賞できるからでありヤング層に受けています。ムーミンの魅力をヘルシンキでもっと、もっと理解度を高め、自慢できる国の象徴を増やす意図があるのかもしれません。1990年にムーミンのアニメ動画が日本のアニメイターによって作成され、テレビ放映されました。日本の子供達を対象にしていたのですが、フィンランドでも放映される様になり、フィンランドでも好評でした。ムーミンが日本で人気を高め、フィンランドでの人気がさらに高まった例であります。
歩道から撮影したムーミンカフェの窓。ムーミンがDIYで工作している絵が描かれています。ムーミンの家を自分で建てているのです。多くのフィンランド人が子供の時、親がDIYで自邸を建てる手伝いをしながら、大工のノウハウを身に付ける経験をムーミンが表しています。ムーミン哲学の一つである "無い物は、自分で作り上げる" 精神であります。
ガラス窓には、インテリアとしての大きなムーミン・ランプが飾られています。子供部屋のインテリアにとても似合いそうです。カフェには、ムーミンの作家トベ・ヤンソンが描いた絵とムーミン・グッズでいっぱいのムーミンの世界です。彼女の原画のタッチは、厳しい現実性を表し、小さな子供には、少し向いていない様な、芸術性あるムーミン絵画を見付ける事できます。ムーミン博物館は、ヘルシンキから160km北、タンペレ市にあります。
カフェへの入り口。窓際に沿って置かれた台は、クッションが置かれており座れる工夫がされています。