皆さんこんにちは!

前回に引き続き、NISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)のお話しをしたいと思います。
今回はNISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)のデメリットについてお話しします。

まず、NISA(ニーサ)のデメリットについてですが大きく分けて3つあります。

1、損益通算ができないこと。
 株式や債券、投資信託の利益と損失は、特定口座や一般口座であれば相殺が可能で、損益通算によって税金を減らすことができます。しかし、NISA口座で投資した分に関しては、この損益通算が使えません。
例えば
 X社、Y社ともNISA(ニーサ)以外の口座で取引した場合
 X社80万円の利益-Y社50万円の損失=差額30万円の利益
 課税対象30万円…30万円×20.315%=税金6万945円

 X社、Y社ともNISA(ニーサ)で取引
 税金0円(NISA(ニーサ)取引は非課税)

 X社が通常口座、Y社がNISA(ニーサ)の場合
 X社80万円の利益=課税対象80万円…80万円×20.315%=税金16万2520円
 Y社はNISA(ニーサ)口座での取引のため、損益通算ができない。

 税金の差額は16万2520円-6万945円=10万1575円。X社が通常口座でY社がNISA(ニーサ)口座だと損益通算ができないことで、両方ともNISA(ニーサ)以外の口座だったときに比べて10万円以上も多く税金を支払うことになります。

2、損失の繰り越しができない。
 通常の口座であれば、確定申告をする事でその年の株や債券、投資信託の損失を、翌年から3年間は繰り越すことが出来ますが、NISA(ニーサ)口座では出来ません。
 2016年に通常の口座で利益が出て、2015年にNISA(ニーサ)口座で損失が出ても損失を繰り越すことが出来ませんから2016年の通常の口座で出ている利益に対しては相殺が出来ません。

3、代用有価証券としては使えない。
 信用取引のみに関わる事ですが、ほとんどの証券会社では保有している株式などの有価証券を信用取引の保証金代わりに80%程度で利用できます。しかし、NISA(ニーサ)口座で保有している株式などは、代用有価証券としては使うことが出来ません。

つづいてiDeCo(イデコ)のデメリットですが

1、60歳まで引き出しが一切できない。
 途中で解約して現金で受け取るということができません。年金ですから途中で引き出すことが出来ないのは当然ですが、逆の見方をすれば確実な老後資産として残すことができるメリットになります。
 掛け金の変更は行えますので、苦しくなってきたので掛け金の額を減らすといったことは可能です。

2、利用時に手数料がかかる。
 個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の場合、加入時の手数料2777円と、毎月数百円程度の口座管理手数料等がかかります。

3回にわたりNISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)のお話しをしてきましたが、両方ともメリット、デメリットがありますので良く検討してから活用される事をおすすめします。
公的老齢年金が今後期待できない社会ではこうした自分年金を作ることは必須となってきます。
大切な老後資産を作るためには最適な方法と専門家の意見を参考にして早めに対応する事が必須となりますね。