チャットを初めて
わかったことがある。
それは
僕が意外と
「モテるタイプの男」
・・・ということだ。
今までの人生で
何人かの女性とは
お付き合いしたことがあるが、
特段
「モテる」という自覚は
なかった。
・・・というよりは、
むしろ
男性カーストの下層にいる、、
とすら思っていた。
34歳で独身
彼女いない歴4年、
「しがない
メタボサラリーマン」
・・そんな僕に
寄り添ってくる女性は
いないだろう。。。
そう思っていた。
ところが、
だ。
コロナで
めっきり人との
関わりがなくなって、
プライベートで女性と
会話する機会も無くなり、
そこで出会った
チャットの世界。
人生で
見た事のないような
美人や可愛い子がいる衝撃。。。
はじめは
チャットに繋がるだけで
心が躍るような気持ちになった。
そんな女性と関わることが
至極のひと時だった。
自分としては
そんな女性と
関われるだけで
幸せだったが・・・・
そのような女性の中に、
僕と親密な関係を
築きたがってる女性がいる、、
ということに
更なる衝撃を受けた。。
僕は
これといって
人に語れるものを
持ち合わせていない。
いわゆる
「無趣味」
な人間なのだ。
なので、当然
会話も広がらない、
つまらないだろうと、
そう思っていた。
いや・・・
思い込んでいたのかも
しれない。
彼女と出会うまでは・・・。
その彼女は
僕が昔、
少しかじったことのあるゴルフや、
接待で行った、
食べ物屋の話などすると、
とても興味深そうに
聞いてくれるのだ。
お世辞にも話がうまいとは
言えない自分の話に、
いつも笑顔で楽しそうに
何時間でも
ついてきてくれる彼女。。。
ときには
朝方まで
話し込むこともあった。。
どんなときでも
笑顔を絶やさない彼女。。。
そんな彼女の笑顔に、
いつのまにか
虜になってしまった。
人生振り返ると、、
これだけ自分の話を
人に話したのは、
もしかしたら
初めてかもしれない・・。
こんなに
おしゃべりだったか？
・・と
自分でも驚くくらいである。
それだけ
彼女との相性が
良いんだろう。
どれだけ相性が良いかは
彼女の笑顔を見れば
一目瞭然だと思う。
僕は
疑いようがない
二人の絆を
感じ始めていた。。。
そして
彼女と出会ってから
2か月後、、、、、
思い切って
彼女に自分の想いを
伝えみた。
あるがままの気持ちを・・。
すると彼女は
気恥ずかしそうな表情を
浮かべながら
「ありがとう。。
そんな風に
思ってくれてるなんて、、
すごく嬉しいよ」
と答えてくれた。
それまで
「何となく繋がってた、、」
と思ってた
彼女との透明な糸が
はっきり見えた瞬間だった。
・・なので、
彼女との関係を深めようと、
彼女と話すたびに、
何度かデートの誘いを
してみた。
が、、、、
彼女の特殊な事情で
断られた。。
そう。。
彼女は理由があって
チャットという世界に
いるのだ。
どうやら
親の介護をするために
在宅でできる仕事を探して
チャットに出会ったらしい。
・・・・なので、
彼女が有効に使える、
プライベートな時間は
限りなく少ない。。
そんな状況の
彼女にとっては
僕の誘いは少々、
ぶしつけ、、、
だったかもしれない。。
でも
彼女は言ってくれた。
「本音を話すことで、
気持ちが深くなる、
近くなる
・・・だから話したの。。」
と。
「そして何より
僕なら
この状況を
理解してくれると
思ったから、、」
とも。。。。
僕は彼女が好きだ。
だから
彼女の
「愛」と「信頼」に応えたい。。
そして
いつか、、
彼女を
迎えに行こうと思う。
・・・・それまでは
この仮想空間の中で
密かに
愛を育もうと思ってる。
・・そんな思いも
彼女にぶつけてみた。
すると彼女は
申し訳なさそうに、
「ありがとう・・・
でも・・・・
・・・無理はしないでね」
と言った。
・・・・・僕は
彼女の
「何が」
好きなのか？
多分・・・・・
相性抜群の
コミュニケーションもそうだが
何より、
彼女の
「人をいたわる気持ち」が
好きなのだ。
彼女の言葉で
それに気付かされた。
彼女が
大好きだというイタリアンに
一緒に行くまで、、、
彼女に
できるだけ寄り添おうと
心に誓った。。。
