その子との出会いはもう覚えてない
もちろん顔も
確か年は当時22歳
看護師の卵だったか看護師だったか
そのどっちか
結構な田舎に父親と二人暮しで
父親は何かの運転手だから常に家を空けていてたまにしか戻って来ないらしい
おれと出会ってすぐか出会う前にストーカーにあっていたようで
今となってはその詳しい内容は忘れた
でも確か最初は家のポストに手紙が入ってたのが始まりだった気がする
それから色々な行動に出て来て
といっても直接絡むことはないから相手の顔はわからない様で
何か送られて来たのか
家に入られたのか
ほんと重要なとこは何一つ覚えていない
でも余程我慢できない事があったのか親に言われてなのか
警察が出動する事になったといっても見回りと
玄関前監視だけしか聞いてない
警察官一人が家の前常駐してて
ある日その警官におにぎり作って持って行ったら小さいね~って言われちょっとムカついてたのは覚えてる
あと職場の病院での一人からのいじめにあったエピソードも聞いたけどもう忘れた
毎日電話をして
自分に対して好意的なのを感じた
時期は夏でその時夜8時まで仕事をしてた
そのうち会おうかという話はしてたけど
仕事が終わった途端いきなり電話してきた
「これから会いに行くよ」
はい?
今もう8時だよ?
「そうだけど行くよ」
その娘の家はこっちに来るまで電車で2時間はかかる
こっちに10時頃着いて遊ばずに帰ったとしても家に着くのは12時だけど
途中電車が無くなるから帰れないのは確実
だからおれは拒む
芳佳もおれも明日は仕事休みだけど
いきなり
しかも仕事終わりの疲れてる時に会ったことも顔も知らない人と遊ぶにはかなりの抵抗があるし心の準備!?の時間が無い
断ると泣きそうな声で怒りだす
今まで喧嘩はもちろん揉める感じになったこともなかったからそんな事ぐらいでっていうのもあるけど
その変わり様に引いた
「私の事が嫌いだから拒否ってるんでしょ!」
「違うよ~時間ももう遅いし仕事で疲れてるしさ~」
おれの話は聞こうとしない
何をそんなに熱くなってるのか
家に帰るとストーカーが怖いのか
家にいても一人だからつまらないのか
おれとしても気は乗らなかったけどしぶしぶOKした
花火大会行ってそのままいくから浴衣で行くねだって
浴衣姿で電車2時間かよ
気合い入ってるね じゃあ駅で待ち合わせね
と電話を切る
どんな人が来るのか心配だった
かなり嫌でも芳佳は家に帰れないわけだから勝手にさよならできない
・・・・
・・・・
ん?
よく考えたら最初から帰る気0かよ!
それってどういう事?
そういう事?
変な?事に期待しながら待ち合わせの駅に向かった