稲光。
なぜ、このように呼ぶのか。
読んで字の通り、稲光は稲の色とそっくりに光るからです。
雷光が稲の中に入り込んで、稲が育つと信じられていたのです。
春に雷が多い季節には、豊作が多いと言い伝えがありました。
「稲妻ひと光で稲が一寸伸びる」
「雷と稲光は稲をよく育てる」
こんな言葉もあるくらいです。
なるほど、雷雲はたくさんの雨を降らせます。
治水技術が今ほど発展していなくて、ダム建設などができなかった時代には定期的な雨は必要だったでしょう。
しかし、これだけではありません。
稲妻は電気を発します。
空気中で電気火花を飛ばすと、N2とO2とが化合して窒素酸化物ができます。
この窒素化合物は、植物の成長に欠かせないものなのでした。
迷信と思えることが、実は科学的裏付けもあったのです。