日本は太平洋戦争に敗れて敗戦国とよばれるようになった
形の上ではそれだが、まだ戦う力のある人間の中には不沈戦艦が遠い船旅をつづけていたのだ
とある夏の日、青年は伯父を刺した

戦後の死ねなかった人たちを「腰抜け」といってののしっている伯父がいた
彼の不沈戦艦とは大和なのだ
坊の岬で沈んだ不沈戦艦だ

憎しみがあれば、富国強兵を実現できると信じていた
生き残りの近所の子供をなぐり、自分の妻をも殴った

青年は父を失ってから、いわゆるひとつの右翼団体に名誉を感じて活動して日本の復興を考えていた
敗戦からぬけだすのにも、人々になにかしてあげなければならなかった
とある退役海軍将校になぐりこみにいってみた
まるで2.26事件のようなありさまだ
将校に一笑される
「おまえは口は達者だが、大声で叫んだとしてはたしてそれが靖国神社にも届くのかな」
言葉をきいて青年は狼狽した。何をいっているんだろうか、この人は
青年のやっていることは、所詮は後世何ものこらない、自分が死んでも悲しまれないことをしているといったのだ

家にそのまま逃げるように帰る青年とその仲間
「これが自分の青春なのか?」
闇市をまわってみる。唐突に涙がこみあげる
みんなは一生懸命はたらいているのに、孤独になった自分がいることに泣いたのだ
憎しみだけもっていれば、沈まないという自分の不沈戦艦はどこへ船出をしていけばいいのか?

米軍が戦勝国だからと婦女子に暴力をふるったから、殴るとかでっちあげようとしたときに青年はたちあがった
そして養父ともいえる伯父をさしたのである
もう戦わなくなった世界で戦勝国だの敗戦国だのという不沈戦艦を国のために倒したのだという

暴力をふるえる敗戦国などは敗戦国でもなんでもないときづいたのだ

日本が復興して経済大国になれるなんて誰もが思わなかったことですよね
死んだ人たちのぶんも一生懸命いきる努力をしたいです

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