「その街の今は」 柴崎友香 | When Poets Dreamed of Angels

When Poets Dreamed of Angels

変わらないものはない、終わらないものもない。だけど永遠につづくものがきっとある。そう信じていたい。

その街の今は/柴崎 友香
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発行順序は逆だけど、「また会う日までの」の続編。

今回は恋愛じゃなくて街がメインテーマかな。

恋愛の話もあるけど、「また会う日まで」と同様に曖昧模糊とした自分でも良くわからない感情、

たぶん「好き」という気持ちに揺れ動く主人公の心は相変わらず。

でもそういう気持ち、なんとなく分かる気がする。微妙な人と人の距離感。

上手く言えないけど・・・

そう、メインのテーマは街。

自分が住んでる街。過去から現在へ変遷を遂げていく街。

写真を通してそれを感じようとする主人公。

街の描写が凄くリアル。「また会う日まで」もそうだったかもしれない。

東京と大阪の違いはあるけど、街の様子が凄く丁寧に描かれている。

自分が住んでる街だけでなく、「街」自体に愛着がある故なのだろう。

自分が住んでる街に愛着ってないなぁ。

だからちゃんとみてないのかな。

もうちょっと注意深く自分の住んでる街をみてみると愛着が湧くかな。

柴崎友香の小説を読んでると、なんか「ほのぼの」してしまう。

張り詰めた空気みたいものは全くない。

会話が大阪弁だからなのだろうか?

柴崎友香の他の小説も読んでみたいと思った。