これから、記憶に残っている最近の失敗トレードをいくつか分析し、自分の何が問題なのかを明らかにしようと思う。時間的に近い順番で遡って分析することにする。まずは、トランプ・ショックによる損失。
トランプ・ショックによる失敗の経緯は「背水の陣」で書いたが、この急落およびそれに続く急騰により手持ち資金の約12%を失ってしまった。
まづ、11/9の急落によりで保持していた日本電産と日本航空電子が損切となった。
日本電産は今後も順調に成長を続けると思い以前からずっと長期保持銘柄として狙っていた。しかし、8月からボックス相場が続き、どこで仕込むか迷っていた。ちょっと気を許しチェックを怠っていたら10/25に株価が窓を空けて急騰。翌日そのことをニュースで知り「シマッタ!」と思ったがあとの祭り。気を取り直し、窓埋めのタイミングで仕込もう、と思って様子を見ていたが下がりそうもないまま、暴騰のサインと言われる赤三兵が出現。ここは覚悟を決めて買うしかない、と10/27の夜、10/27の高値上抜けの逆指値でエントリー、10/28の寄り付きで約定となった。10/28の夜に損切ラインを設定した。この銘柄は長期保持するつもりなので、多少の変動で手仕舞にならないよう、8月から続いたボックス相場の高値下抜けに損切ラインを設定した。最初の調整下押しでは狙い通り損切を免れた。しかし、トランプ・ショックであっさり損切ラインを割込んでしまった。しかも下落のスピードが速く、ほぼ底値での損切となった。
日本航空電子に関しては、 5月31日にNECが同社に対するTOB(株式公開買付)実施を発表。NECは同社株を実質ベースで39.82%保有しているが、11月をメドにTOBで保有比率を50.79%に引上げ、同社を連結子会社化する予定であることが発表されていた。なお、公開買付価格は1920円。10月下旬になって株価を確認し公開買付価格に比べ十分に低い場合には購入しようと思っていた。日本航空電子は、10/26に今期経常利益の27%下方修正を発表したことにより10/27-28の株価が大幅に下落、10/31に下げ止まる様相を示した。そこで10/31の夜に1500円の指値でエントリーし翌日約定した。損切ラインの設定は、1920円という公開買付価格があるので、形式的に、まさかここまでは下がらないだろう思われる1400円下抜けに設定した。しかしトランプ・ショックにより、その「まさか」が起ってしまった。
2ケ月前の9/10、伊東秀廣氏の『世界同時超暴落』を読み、氏がエリオット波動を元に導き出した『2016年10月~2017年2月にかけて、日経平均1万2000円、さらなる事態が起これば日経平均8000円の大底を迎える』との予測が、かなりの高い確率で起きそうだと感じていた。
また、10/16、ジム・ロジャーズ氏のインタビューで、氏が「リーマンショック以上の危機が2016年~2017年に発生する」との予測を聞き、伊東秀廣氏の予測により信頼性を感じるようになっていた。
11/9の投票結果をテレビで見ながら、全く想定外のトランプ氏が優勢の結果に驚きながら、「これが彼らが言っていた暴落のトリガーに違いない」と思うようになった。そこで、トランプ氏の勝利がほぼ間違いなくなった14:00過ぎにPCを立ち上げ、日経平均ベア2倍を購入しようと思ったが、慌ててたため、間違って日経平均ベアにエントリー、直ぐに間違いに気付いたが、成り行きでエントリーしたため既に約定していた。そのため、更に日経平均ベア2倍を買えるだけ買ってしまった。この時、精神的に動揺していたせいか、通常は必ず設定することにしていた損切ラインの設定を忘れてしまった。
翌日、スマホに入ってくる日経平均の急騰のお知らせに血の気の引くような感覚に襲われながら仕事を続けた。その日の夜、日経平均のトレンドを確認ながら、6/23のBrexitショックの際も急落した次の日に反発したのを見ながら、「なぜ前もってBrexit時の市場の動きを確認しなかったのか!」と自分に怒りを感じながら、「今下手に動くと傷口を広げる可能性が高い。通常かならず2番底をつけに来るはず。Brexitの際も2番底をつけに来た。今回も2番底を探りに来るはず。その時に損切しよう。」と決め、調整を待つことにした。
しかし、待てど暮らせど調整に入らず株価はドンドン上昇を続ける。11/17には、高値・安値ともに前日の高値・安値を下回り、ようやく調整に入るかと思いきや11/18には週末にも関わらず窓を空けて上昇。日米金利差が開き円安による株価上昇はまだまだ続きそうな様相を見せていた。そこで自分の見込み違いを認め、日経平均ベア、ベア2倍ともに11/18安値下抜け成行きで損切ラインを設定した。11/21に約定、合わせて約53万円の損失が確定した。日経ベア2倍のトレードタイミングを下記に示す。どうしたらこんなことが出来るのか?と思うほどピークで買っている。日本電産、日本航空電子の損切の時もそうだが、売ったら上がる、買ったら下がる、で良くこんな最悪のタイミングで売買ができるな、と感心してしまう。
今回のトランプ・ショックに伴う一連の芸術的とも言える最悪トレード。何が悪かったのかの原因を「なぜなぜ分析」で探ってみる。
今回の失敗の原因で対策を打たなければならないものは、
- 株価に大きな影響を与える不確実なイベントがあるにも関わらず株を買ってしまった
- メディアや評論家の記事などを鵜呑みにし、自分の頭で考えていなかった
- 想定外の出来事や度重なる損失で精神的に動揺していた
- これらを防ぐ仕組みがなかった
- 損切ラインを設定しなかったことに気づいたのに直ぐに設定しなかった
ことなどがあげられる。他にも、なぜ最高値で買って最安値で売ってしまうのか、なぜ日本航空電子の下げトレンドが終わる前にエントリーしたのか等、解明すべき点や反省すべき点はいくつかある。
対策として、まずは、上記1,3による失敗を防ぐために売買前に必ず確認するチェックシートを作り、そのチェックシートを埋め、問題がある場合にはエントリーを禁止するルールを設けることにする。また、2については、テレビ・本・新聞・雑誌などからの情報は鵜呑みにせず、自分が納得できるまで考える習慣をつけるよう努力することとする。5に関しては、間違いに気づいたら、取り繕う理由をつべこべ考えず直ぐに修正することを紙に書き目の前に貼っておくことにする。



