「やっぱ……。貴方が羨ましいです。」


「……いきなり何を言い出す。」


青年は、この先の町まで一緒に行くことになった剣士に話しかけた。


「貴方はちゃんと一心に剣を大切にして戦っています。それに比べて僕は……。」


「何を言うんだ。そういうアンタだってちゃんと一心に銃の管理をしているではないか。」


そう言われ青年はうつむいた。視線を落とした先には、手入れが行き届いたリボルバーと、たくさんの銃弾が入っていた。
また改めて剣士の方をむくと、たくましい腕で大きな剣を糸も簡単に持っている。


「……ぃぇ。この銃はただの攻撃の補助手段のようなものです。大切なのはここに入っている沢山の銃弾。しかも撃つとそのまま帰ってこない。だけど貴方は、剣を振り回したってやがては自分の鞘に納まる……。」


「アンタ、そんなに銃弾が恋しいのか? いちいちそんな事を考えていると、こんな荒れた世界では生きていけないぞ。」


「だてに銃なんて使いませんよ。ちゃんと狙った敵は確実に射抜きます。しかし……。」


そう言いかけ青年は口をつぐんだ。そして寂しそうに笑うと、静かに続ける。


「もう二度と戻ってこない銃弾なら、せめて何かを込めて一発一発撃ちたいと思うんです。 ……おかしいですか?」


「そっかー……。それは何かアンタらしいな。一発一発慎重に撃っていながらも確実に敵を仕留める。」


そう言い切ると、剣士はニコッと笑いながら、青年にとっておきの話をした。


「……聞いた話なんだが、銃に色々な特性を込めて戦うのを職としている奴らがいる。『スピッドファイア』と彼らは呼ばれるらしいな。」


「スピッド……ファイア?」


「冷気を弾丸に込めれば相手は凍り、熱気を込めればあたり一面火の海になる。 実に恐ろしいながらもかなりの強さを持った奴らだ。」


剣士の話に青年は釘付けになった。
突然持ち上がった、自分に今とってもふさわしいかもしれないもの。興味が湧かないわけがなかった。


「更には手榴弾も使うって話を聞いたな。同じ様に、冷気を込めれば相手は凍り、電気を込めれば感電す

る。」


「……ぁ、あの。その職にはどうしたら就くことが出来るんですか!?」


食って掛かった。剣士は、「まぁそんなに慌てるな。これはあくまでも俺が聞いた話に過ぎん。街に着けばもっと詳細な情報も手に入るだろうよ。」と、今にも舞い上がりそうな青年をなだめようとした。
しかし、青年はいても経ってもいられず、剣士に「ありがとうございます。」と一言だけ残し、その場から走り去ってしまった。




数年後、剣士は風の噂で、あの青年が立派なスピッドファイアになったと聞いた。




せめてもう戻らない銃弾ならせめて、一発一発力を込めて撃ちたい。
そういう青年の思いが、スピッドファイア自体なのかもしれない。




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……なんかいきなりスイマセン。急になんかスピッドファイアの小説が書きたくて(ぇ)書いてしまいました。チョッパヤで書いたので所要時間20分です実に短い。

そして描写が明らかに足りません本当にすいませーん。 後日書き直せたら書き直したいなと思っています。


いちおー、アラド戦記の「鬼剣士+ガンナー(後のスピッドファイア)」って設定です。 ×ではありませんよBLじゃあるまいし。(←


失礼しましたッ!!