『ある殺人事件に於ける見解、考察、分析』

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極めて早計かつ稚拙な発想と想像に基づいた結論や判断を申し上げて来た訳だが、この痛ましい残忍な事件に対しては「男女間の愛憎が絡んだ上での殺那的かつ偶発的な思考や感情が生じさせた普遍的で日常的な特徴を伴う犯行」と言う視点と角度からの位置づけで全体像を捉えている。
恐らく新聞やテレビ・ラジオ等で為されている報道を見聞するならば、未だに掴み得ていない情報も容易く入手する事が可能であり、そうする事で真犯人を特定する方向性も変わって来る事が予想される。
つまり、ここまで詳述して来た内容は「全て的はずれな愚考が生み出した産物である」と言う謗りを免れ得ない事が、絶対的に必定かつ不可避な事実だと大いに反省をしているのだ。
否「猛省している」と言う表現をしておくべきなのかも知れない。
更なる恥の上塗りを為さぬよう、これ以上の愚論や暴論は書き綴らない事にするべく、この辺で口を閉ざす事にする。
「嘘は仮面を被る。されど、太陽の下に隠るるもの無し」(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
この一連の記事は『メアリ・セシリア・ロジャーズの失踪事件』を、自身の作品である推理小説『マリー・ロジェの怪事件』に於いて解明・解決へと導く事に努めた巨匠『エドガー・アラン・ポー』大先生と、世界初の名探偵にして「安楽椅子探偵の元祖」とでも言うべき取り組み方で以て直面する問題との在り方や対し方を示して見せた『C・オーギュスト・デュパン』師匠に捧げたい。