スリランカのキリテーと、チャイは違います。 | 華麗集なブログ
2019年02月07日 13時48分06秒

スリランカのキリテーと、チャイは違います。

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スリランカのキリテー(ミルクティー)と、チャイは違います。別のものです!
金山のカフェパハナのドリンクメニューには、「ミルクティー」もあるし「チャイ」もある。メニューにミルクティーとチャイと両方ある店って他にある?オレは見たことない。
スリランカ人(シンハラ人)はチャイを飲む習慣はない。飲むのはミルクティー。スリランカでチャイを飲むのはタミル人。
 
インドのチャイは、品質の良い茶葉を輸出したあと、残った低品質の茶葉を使って飲む方法としてできたといわれている。スパイスと水と牛乳で煮出して作る。砂糖もたっぷり入れる。
一方、ミルクティーは牛乳では煮出さない。紅茶を作ったあとで温めた牛乳を加える。

パハナのオーナー、マンジュラさんに聞いた話。紅茶畑の労働者として、イギリス人によって連れてこられたタミル人は、麓の家とかでヤカンなどにたっぷりとチャイを作り、山の紅茶畑へ登る途中や労働の途中で、何度も沸かしなおしてチャイを飲むそうだ。それがミルクティーだと変質してしまうが、チャイだと味もほとんど変わらない。

パハナのチャイは作り置きだ。紅茶畑の労働者のチャイをある意味再現しているようだ。ただし、茶葉は良質のものを使っている。冷蔵庫に入れていても3日4日経つと変質してしまうので、作って2日目で残ってると、やたらにお客にチャイを推す。味にも自信があるからなのだろうが。

ミルクティーは注文を受けてから、その都度作る。
 
しょっちゅう停電が起きるスリランカでは、大抵の家庭では冷蔵庫があっても常時稼動していなくて、ミルクティーを飲むときは牛乳は使わずに全粉乳(フルミルクパウダー)を使うのが一般的。本当の牛乳を使えるのは常時冷蔵庫が稼動している店などか、乳牛を飼っている家か。

パハナのお客で、スリランカのそういう事情を知っている日本人に「全粉乳を使ったほうがスリランカらしくていいのでは。」と言われることがたまにあるそうだ。
マンジュラさんが小さい子供のころ、実家では乳牛を飼っていて、その牛乳を使ったキリテーはとてもおいしかったそうだ。今の日本は冷蔵庫もあるし牛乳も簡単に買えるのだから、わざわざミルクパウダーを使う理由はないと言っていた。
パハナでは、そういう思いをこめてミルクティーとチャイを出している。


 

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