温故知新の旅 | Keep Yourself Alive

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先日、柏競馬場跡地への旅を書きましたが、今回は暇を見つけて行きました松戸競馬場について書こうと思います。

Wikipediaには松戸にあったとしか書いてなく、具体的な場所などは不明でしたが、どうにか調べて松戸競馬場があった場所へと行けましたチョキ

まずは場所を。
こちらです。

見ての通り駅からかなり近い場所にあります。
松戸近辺は江戸から明治にかけて小金牧として幕府や日本軍の馬を放牧していた広大な牧場がありました。
当然繁殖牝馬も多く、千葉県は日本の馬産業に大きく関わっています。

松戸競馬場は日清戦争後に、軍馬の育成を主な目的として作られた競馬場であります。
その後軍の工学校建設のための用地となり、軍の都合で作られた競馬場は軍の都合で中山への移転となってしまったのです。

当時の中山は、何もない丘に作られた競馬場でありました。
当然武蔵野線は走っていないので、当時の人たちは京成線の葛飾駅(現京成西船駅)から歩いたりタクシーに乗って行っていました。
後に京成線は中山競馬場前駅(現東中山駅)を作りましたが、それでも競馬場からは遠く、シャトルバスを出していました。
やっと国鉄が貨物線路に旅客運送を始めたのが今の武蔵野線になります。




前置きが長くなりましたが、現状を何枚か写真を撮りました。
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全く面影がありません。。。

現存しているのは
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工学校時代の守衛所跡と門の跡のみです。
(門は写真を撮ったのですが、アップ出来ない。。。ガーン


Keep  Yourself  Alive
陸軍工学校の碑はあるのですが、競馬場に関する碑は無く、本当にあったのか疑わしくなりますショック!

公園内に歴史を綴った看板があるのですが、要約すると

昔は小金牧だった
馬を放牧していたが、なんだかんだで陸軍工学校になった
戦後は千葉大工学部のキャンパスだった
千葉大が移転して公園になった

と書いてありました。
松戸が競馬場の歴史を消したいのかとも思ったほど何も無かったのがショックであり、本当にこの場所にあったのか疑問なので、松戸市営図書館の郷土資料室へ

そこで見つけた松戸市史の明治期には。。。

明治38年(1905)12月 相模台に競馬場を作り、開催が決定
明治39年(1906)○月 総武牧場株式会社設立 永岡啓三郎 競馬場
明治40年(1907)○月 総武競馬会設立
明治41年(1908)○月 競馬法改正により馬券販売が禁じられる

これだけでした。叫び
ただ、「相模台」の地名で場所は特定できました。


資料も少なく、何か政治的な意図を感じざるをえないですが、松戸競馬場の歴史も残してほしいです。
現に東京競馬場では「根岸S」「目黒記念」が重賞としてありますし、新潟も「関屋記念」が重賞であります。
一方中山は「松戸特別」はありますが重賞レースとしてはありません。
「中山記念」があるのですから、重賞で「松戸記念」があってもいいような気がしました。



時間があればさらに細かく調べたかったのですが、私は次の目的地である目黒へ行くために渋々松戸を後にしました。。。

つづく






ちなみに開催中の写真は中山競馬場の馬場内投票所からメインスタンドへ向かう地下道(ナッキーモール)に展示があります。