ヴェルギナは現在のギリシアの北部、
テッサロニキから南西に80kmのピエリア山麓に位置する街で、
紀元前5世紀末に都がペラに遷るまで
古代マケドニア王国の都アイガイとして栄えました。
都がペラに移ったあともアイガイは王国の重要な場所であり、
アレックスの父、フィリッポス2世が暗殺されたのも
ここアイガイで行われたフィリッポスの娘クレオパトラ (アレックスの実妹) と
隣国モロッソイの王子アレクサンドロス (アレックスの母オリュンピアスの弟) の
結婚式に続く祝典が行われていた劇場でのことでした。
ヴェルギナ王宮跡
1977年からこの地で古代墳墓の発掘調査をしていた
ギリシャの考古学者マノリス・アンドロニコスは、
遺骨や紋章付きの黄金製の骨箱など、豪華な副葬品が出土したことから
ここの墳墓がフィリッポス2世(アレックスの父)の墓であると考えました。
私が行ったころも現地のガイドの方やガイド本などには、
フィリッポス2世の墓として紹介されていましたが、
本当のところは断定はされていません。
当時、ペラでもどこでも博物館内でも
フラッシュなしならカメラOKの場所が多かったにもかかわらず、
ヴェルギナではカメラは一切ダメでした。
お父さんの墓とされていたものは建物内に展示?保存されていましたが、
墓の扉の内部は見せてくれませんでした。
アンドロニコス氏の本より
ヴェルギナ王墓内部
ただ墓からの出土品はその時はテッサロニキの博物館にあったので、
じっくり拝見することはできました。
(現在はヴェルギナの博物館に移されているようです。)
この素晴らしい黄金の箱も墓から出土したもので、骨が入っていた箱ですが、
ここに描かれた文様がマケドニア王家の紋章とされて
『ヴェルギナの星』 または 『ヴェルギナの太陽』 と呼ばれています。
このマーク
ヴェルギナやその近郊では、
通りかかったお家の前の壁や玄関に
モザイクのようにタイルでデザインしてあるのをよく見かけました。
私もあんな家ほしい~とか思いながら通り過ぎていました。
家はムリでも、この紋章の入ったアクセサリーとか欲しいな~とも思いましたが、
当時はそんな洒落たものは見つけることはできず、
遺跡近くの土産物屋でみつけた唯一のものが
このカフスボタンのようなものだけでした。
あと、このマッチ箱カバー (なぜマッチ箱カバーなのか?)
何か、もらったステッカー
今ならもっと洒落た紋章柄のピアスとかネックレスとか
色々売ってるんだろうな~
これらの(アレックスのお父さんのかもしれない)墓を含むヴェルギナの遺跡は、
ユネスコの世界遺産にも登録されています。
エゲの考古遺跡(現代名ヴェルギナ)
ギリシア共和国 文化遺産/1996年登録 登録基準(ⅰ)(ⅲ)
ああ~
私が行ったころはまだ世界遺産じゃなかったから、何かローカルな感じだったのね。