日本料理屋さんを辞めた。
お世話になったので挨拶したいからいつがいいか、そんな連絡をしたけど大将からはもう返信がない。
私のここでのアルバイトは、おせちを食べてフィニッシュとなってしまった。
おかみさんはじめ、お世話になった社員さん、仲居さんに伝えたいことがいっぱいあった。
時期とタイミング、自分の選択、焦り、飛びつき。
とても悔しかった。
気にならないようで、ずっともやもやしていたと思う。
業務委託の仕事も年末からなんだかうまくいかなくて、今年1発目のMTGももう呆れられたというかクレーム轟々というか。そして大人気ない幼稚なこともしてしまったし。来月あるのか?ぐらいのダメさだったから、いろんなことをかなりヤケクソな気持ちで当たって過ごしていた。
それのせいか波動が低い?悪い気が流れている?感じの1週間だった。
いろんなことがありすぎて気力が出なかった。
少し時間をおいたところで、日本料理のことをいまどう思っているか目を向けてみたら、またやりたい、次こそは全力で頑張りたいと思っていることに気づいた。
自分の中でそう思ったことって初めてな気がして、嬉しい気持ちだ。
考え過ぎたり、気にしすぎたり、頭の回転が鈍かったりする自分には、飲食業は向いてないんだと結論が出ている。
それでもやりたくて、諦められなくて、意地になるのは、全部の仕事が自分に還元されるからなんだと思う。
食べること、食生活を磨き上げることは、死ぬ当日まで続く。
なんでも自分で作れるようになって、自分で食べたいなぁ。
食べたいものを、どこかにいかないと食べれないまるで餌のような状態、食べたいものが食べれなかったり選択肢がなくなること、それは極力避けたいなぁ。
原点はそこ。
それは服や家でもそうかもしれない。
卒業したら私は本当に自由の身になる。今やってること全部捨てることもできる。
就職もできる。音楽もできる。好きな勉強もできる。全く新しい土地に移住できる。旅しながら暮らすこともできる。妊活もできる。日本一周もできる。海外旅にも出れる。カレー屋に集中もできる。
それでももう一度日本料理に関わることがしたいって思っている。できるようになりたい、と。未練に近い。
全力で何かをやってみたい、と思うことが見つかると、不思議とエネルギーがみなぎってくるものだ。背中を押されるみたいに。
ビッグバンドのライブ企画を動かす時みたいな、あのエネルギーと一緒な気がして、あれと同じ気持ちになれるものが自分の中から見つかるのがなんだか不思議だ。
さよなら。4ヶ月という短い期間だったけど、それでもかなり視野が広がったし、なんとなくやってた会社員時代の偽の充実感よりも、人生の中でもかなり有意義で色濃く、貴重な経験ができた。宝物を手に入れた気持ち。
いまは目の前の手に残っているものを丁寧に続けたいと思う。マーケティング、カレー、一番は学校で習ったことを完璧にする。
その傍で、少しずつ日本料理に関わることをひとつでも積み重ねて、練習して、実践して、いつか現場で働かせてもらえる時がきたら発揮できるようにぬかりなく準備したい、と思った。
長く、静かな準備をしよう。
寿司屋もいいな〜。
海外で寿司職人っていいな〜。