numberの結弦くん表紙を並べて見ると
壮観。ハズレはありませんね。
勿論、中身もね。(^_-)




スポーツライターの青島健太氏の
素敵な記事です。


時評・点描

アスリートとしての「品格」=青島健太

毎日新聞 2016年12月31日 東京朝刊


 忘れられない言葉がある。前巨人監督、原辰徳さんの現役終盤のことだ。出場機会も減り本職の三塁から一塁に回ることも多くなった。それでも毅然(きぜん)とした態度でプレーを続ける彼に「何が支えになっているのか」と聞いた。すると一言、こう言ったのだ。

 「俺は、原だよ」


 聞きようによってはスター選手の尊大さとも思える発言だが、真意は違う。巨人で4番を務めてきた選手はどうあるべきか。何を見せなければいけないのか。原さんは「巨人・原辰徳」という存在に最後まで誇りを持ってプレーしていたのだ。

 今年、同じかおりの発言を聞いた。フィギュアスケートの羽生結弦選手だ。4連覇を達成したグランプリファイナルでの記者会見。「夢はクワド(4回転)アクセルを跳ぶこと」と話し、こう言った。

 「王者ですから」

 自らを王者と呼ぶ、この発言も誤解されかねない。前述の「俺は、原だよ」も「俺は、王者だよ」と言っているのと同じだ。しかし原さん同様、羽生選手の発言もおごりや自信過剰の言葉ではない。そこにあるのはトップアスリートとしての使命感と求める理想像だ。「こうあるべきだ」「こうありたい」という理想を言葉にすることで自らに言い聞かせる。両者に共通するのは、自分の置かれた立場を自覚するとともに、それを客観視している点だ。だからこそ、あるべき姿が見える。彼らが体現しているのはアスリートの品格だ。

 リオデジャネイロ五輪をはじめ、今年も日本の選手たちが世界中で輝いた。その一方で代表選手のギャンブルや未成年の飲酒など多くの問題も発覚した。また世界のスポーツ界は新たなドーピング禍に見舞われている。

 世界に範を示し、品格を守るべく、私たちはどうあるべきか。羽生選手のフォーマットを借りれば「日本人ですから」と誇りを持って言いたい。私たちはフェアプレー精神を尊び、協調を旨とし、知恵と工夫で挑むことを得意としている。そして「勝ち」だけが「価値」でないことを知っている。新しい年を誇りと理想を持って迎えたい。なぜなら、私たちは日本人ですから。【スポーツジャーナリスト】

4アクセルは、オーサーコーチも一度降りた
のを見てるとか?
居酒屋稔氏は、「(試合で跳ぶのは)
俺が生きているうちに」なんて言ってるし。

アスリートとしての品格、もう随分前から
備わってますよね。
世界が認めてますもの。

それに、結弦くんは、フィギュアスケート
という競技全体にも目を向けている稀有な
アスリート。
来年も全力応援します。(*´∇`*)



(画像は感謝しつつお借りしてます。)