テニスにはラケット、バレエにトゥシューズがあるように、フィギュアスケートには
専用のスケート靴が不可欠で、演技をも左右する大切な用具ですね。

 

結弦くんが使用しているEDEA(エデア)は

、リスポートの創始者一家が2000年に

新たに立ち上げたスケート靴
メーカーです。(イタリア製)
軽量かつ強固であり、内側のクッション性能が

大変優れているので、はき心地が良い。
また、上品で美しい靴のシルエットや
デザイン性などはこのメーカーならではの
こだわり。
結弦くんの他にパトリック・チャン選手、
高橋大輔さん、鈴木明子さん等が使用。

トリプルジャンプ以上のジャンプに最適な
モデルの価格帯は66960円(税込)




スケート靴は革もしくはプラスチック製の
靴の部分とブレード(刃)と呼ばれる、やや
カーブした金属部分からなり、重さは約2Kg

女性は白やベージュが多い



ブレードの先がギザギザになっており
トゥピックと呼ばれる



男性は黒





ブレードの無い靴だけの状態




各部の名称を断面図で


①ブレード
   金属製の刃で厚さ3~4mm程で中央に溝が
   入ってる。長さは靴のサイズとほぼ同じ。

②トゥピック
   ブレードのつま先のギザギザ部分
   ジャンプやスピンに使われる。

③インサイドエッジ
   氷に接する部分(エッジ)の内側部分

④アウトサイドエッジ
   氷に接する部分(エッジ)の外側部分

スケート靴とその下のブレードは、溶接で
繋がっておらず、ビスで止められてます。
トップクラスの選手になれば、靴と
ブレードは別々のメーカーのものを
用意し、自分好みの位置でビス止めする
そうです。
選手は2~4カ月くらいでスケート靴を
変えるそうですが、1年に1度という人も
いるので、選手により異なるようです。


ブレードのメーカー、ジョン・ウィルソン社は
大変歴史の古いメーカーで、トップ選手に
愛用者が多い。

カーボン素材を使い軽量化された
レヴォリューションシリーズ。
結弦くんも愛用してるそうです。


パターン99レヴォリューション
結弦くんが現在使用してるもの





最高ランクのエッジの1つ
トゥジャンプにより向いている
カーボンファイバーの技術により
靴底部分が軽量化され、体重移動が
しやすく、より高いジャンプ、より速い
スケーティングが実現可能。
そのより高いコントロール性により
怪我の減少や長時間のトレーニングが
可能。靴底のカーブに添ってるので
取り付けしやすく、負荷がかかりにくい形状。

現在の価格は85320円(税込)



パターン99
結弦くんが以前使用してた
真央ちゃん、ランビも使用




最高ランクのエッジの1つ
トゥジャンプにより向いている

現在の価格は68040円(税込)



2012-2013シーズンはまだパターン99
とパターン99レヴォリューションを
交互に使用してました。

パターン99を使用の結弦くん





パターン99レヴォリューション(ブレードに
黒い部分がある)使用の結弦くん


2013-2014シーズンからはずっと
パターン99レヴォリューションですね。



靴たちに感謝!!







ファイテンのショップで聞いた話ですが
結弦くんは、ジャンプして着氷した足の
指の感覚をとても大事にしてるそうです。
ファイテンの5本指ソックス使用はその為かしら。
結弦くんのスケート靴は実寸より1cm
ゆとりのあるサイズだと聞きました。


選手とスケート靴に纏わる話です。

①1991年世界選手権(ミュンヘン)
伊藤みどり選手が6練でフランスの選手と
接触、相手のエッジが伊藤選手の靴に
突き刺さり傷が。それでも出場。

②1994年リレハンメル五輪
アメリカ女子のトーニャ・ハーディング選手が
フリー演技開始後最初のジャンプ後に
突然泣き出し演技中断、ジャッジに靴紐の
不具合をアピール、演技やり直しが認められ
そのグループの最後に再演技。

③2010年バンクーバー五輪
織田信成選手がフリー演技中、靴紐が切れる
トラブルに。既に切れてた箇所を結び
使用してた。紐を替えてジャンプの感覚が
変わるのを回避した為。

④2011年世界選手権(モスクワ)
高橋大輔選手がフリーでビスが外れる
というトラブル。ビスを新しくしめ直し
ルール時間内にリンクへ。

⑤2012年全日本選手権

この全日本が引退試合になる大学生の

堀之内雄基選手がフリーの6練でジャンプした際、

ブレードが割れてしまい、コーチがガムテープを

巻こうとして、会場がええーー!と驚愕のどよめきが

テレビ画面からも凄かった。

結局、堀之内選手は棄権しました。

どんなにか無念だった事でしょうか。

コーチも泣いてました。

海外でも以前、アルトゥール-・ガチンスキー選手(ロシア)や
ケヴィン・レイノルズ選手(カナダ)などが、
新調した靴が合わないなどのトラブルに
見舞われた話もありましたね。

ジャンプをすると着氷時に足首にかかる
負荷は体重の3倍だそうです。
確かに試合では4回転ジャンプの着氷時に
氷のズシャッという音とともにドンという
衝撃音が聞こえました。
捻挫や骨折などの怪我がよくある事が
頷けますね。

そして、フィギュアスケーターにとって
スケート靴、ブレードとの相性が大切なもの

である事が解ります。

演技全体に関わって来る事ですもの。





(画像は感謝しつつお借りしてます。)