2023年9月20日(水)、池尻こどもレスリングクラスを開催しました。
最近、練習で意識させていることは、「力」「勢い」を極力使わないように「技の精度」を高めなさいと話しています。もちろん「力」「勢い」は必要不可欠ですが、これに頼ってしまうと「ごまかし」が出来るのも事実です。「ごまかし」が習慣化すると失敗したり上手くいかない場合、「技の精度」ではなく、「力」「勢い」をさらに高めなければならないと勘違いするケースがあります。これでは上達しませんし、自分より力が強い選手には技が成功しづらいと思います。いわゆる遠回りをしています。
例えば両足タックルの際、「強く当たれ!」と言います。特に理解の出来ない子供たちは、自分の身体を相手目掛けて思いっきり当たることだと理解します。けど、これだけでは正直ダメな指導だと思います。まず相手の身体に当たる際、自分の身体はどこを相手のどこに当てるのか、顔の位置、動きの方向、重心の移動、手の位置などと細かいテクニックが必要になります。動きのイメージを持たせる場合は、「タックルに入る前の動き」と「タックルで当たった時の姿勢」と「タックル後の倒し方」の3つを連動して理解した方が良いと思います。子供たちには少し難しいですが、出来れば区分した方が、自分がどこで失敗したのか、なぜ失敗したのかが分かります。となると、失敗しないように自発的に修正します。「とにかく当たれ!」では”倒せた””倒せなかった”の結果論のみで「気持ちが足りない」などと的を得てないアドバイスしか出来ないと選手たちへの成長につながりません。
今日は片足タックルの指導をしました。抽象的ではありますが、子供たちがイメージしやすい言葉を選ぼうと努めています。時に指導側のこちらが言葉を選ぶのが難しく混乱することもありますが(笑)、出来るだけ子供たちが体験したことのある動きを連想できるように言葉を選ぶようにしています。その言葉は、しっかり聞いている選手にとっては脳裏に残っている事が多くあります。今すぐできなくても、その状況になった際に「あ、あの時の」と思い返してくれると嬉しいなと願っています。
「勝つ」「負ける」だけでは選手は判断できません。もちろん結果を求められる世界ですので、「勝つ」選手が正しいようにも捉えられます。けど、私の指導理念は「レスリングを通じて強くなる」と考えているため、例え失敗しても負けても、選手が人間として強くなってもらえれば、それは成功だと思って指導しています。すべては自分次第の捉え方、レスリングを通じて強くなってもらいたいと心から願っています!
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