2020年10月14日(水)、池尻こどもクラスを開催しました。
このところ、
①構えの高さを意識すること
②1度の全力で動ける時間を意識すること
③組手からタックルして倒すまでの一連の流れを意識すること
この3点を意識させた練習を行っています。
なぜ「意識させなければならないか」ですが、
①構えの高さも、②動く時間も、③組手からの連動も、
チーム全体の印象に大きく影響されるからです。
例えば、挨拶が出来るチームは全員が出来ます。挨拶できない習慣のチームで、1人の選手に「挨拶しなさい」といっても恐らく変わりません。挨拶し合う同士が意識的に変わることで、習慣化されます。
構えの高さも、チーム全体が高ければ、「自分の構えは高い。低くしないと」と分からないでしょう。
動く時間もチーム全体が少し動いては止まってを繰り返すと、動きの形成にはつながらないでしょう。
組手をしないでもタックルが成功するレベルで練習していると、組手の必要性を感じないでしょう。
1点を取ることを目標にしていると、その後の動きや体力の配分まで考える余地がないでしょう。
直すのであれば、チーム全体の意識からです。チーム全体の意識が変わってきたら、「変われていない選手」も分かりますし、「変わろうと意識していない選手」も浮き彫りになり、よくわかります。挨拶の習慣ができるチームでは、挨拶できない選手がすぐに分かりますよね。
そして、「変わろうとしている時間を見守ること」も大切かと思います。自分色に染めたい指導方法も否定はしませんが、私は1人1人の目標ややりがいが在りきで、それがレスリングを通じて身体で表現しているのだと捉えています。そのため自分の弱さを出すこと、受け入れること、みんなに知ってもらうこと、チームとしてはとても大切なことだと思っています。自分の弱さを出せずに隠してしまうと、強い部分はさらに強くなるかもしれませんが、弱い部分は弱いままです。レスリングが上手な選手は、相手と対峙して構えた瞬間、どこを狙うか見極めます。そして、動きや組手のなかで、狙うところの成功率が高いか見極めます。こうやって自分のペース主導で勝負を進めていきますので、しっかり自分の頭で考えなければ太刀打ちできません。「この技を新しく覚えたから大丈夫」だなんて思わないですよね。
意識を修正させる、向上させる、ためには時間も労力もかかります。それでも選手達にとって一番の財産は、レスリングの勝ち負けではなくプロセスだと思います。そのプロセスが後の人生に大いに役立つと思います。苦しんだ時にどうするのか、悩んだ時にどうするのか、自分を向上させるためにはどうするのか、1つではない答えを探すことはとても大変ですが、それでも子供達にはここを通ってほしいと強く願っています。
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