「まじめなおはなし~役割と身幅(1」
模型誌の記事などで繰り返し話した事で、既に飽きのきた話題でもあるが、
figmaという企画の発端は「プラレス3四郎」に始まっている。
これはfigmaの第一弾としてプラ3が選ばれたわけでは無く、
あくまでもfigmaというフォーマットがプラ3からの派生なのであり、
最初はただのプラ3立体化企画に過ぎなかった。
少なくとも、浅井の認識ではそうだ。
「素体」と呼ばれているボディも、プラ3をシリーズ化するのであれば、
近いプロポーションのプラレスラーを作り分ける為に、
複製しておいた方が良かろうという認識で準備したものに過ぎず、
言わば途中原型とでも言うべきものだ。
プラ3は、プロトfigmaとでも言うべきものであって、
シリーズ企画としてfigmaという企画が見えてきたのは、
柔王丸や桜姫の原型が佳境を迎えた、今年の上旬である。
シリーズ企画として始まったわけでは無いfigmaだが、
その基礎となる関節の存在は、プラ3の時点から存在していた。
形状再現に特化したPVC製の本体を、安定性を求めた汎用関節で繋ぐ。
包み隠さず言えば、この考え方は海洋堂のリボルテックを意識している。
(※これは浅井から提示したもので、MAXファクトリーが、
意識的にリボルテックの向こうを張ったという意味では無い。)
現状、PVCの再現性を用いつつ、安定した可動を求めるのであれば、
この方法論は最も安全なのでは無いかと思う。
駆動部の雄雌を他素材で組む事は、
可動する製品を作る上では常識的に行われる手法ではあるが、
それを昔懐かしのジョイントモデルばりに汎用化させる事で、
問題の発生源を可動部に集中させ、製品全体の安定性を図る……。
PVC生産を中心とした現在のフィギュア製造ラインの上で、
昨今のフィギュアとしてのクオリティやイメージを保ちつつ、
トイ的な可動の安定性をも求めるのであれば、
この懐かしくすらある方法論はベストに近い選択肢であり、
その運用法の正しさに、発表された当時の浅井は震撼していた。
新機構よりも何よりも、重要なのは運用法だ。
どんなアイデアやギミックも、製品に反映されないのでは意味は無い。
当時も今も、製品が安定しない事に頭を抱えていた自分としては、
この方法に辿り着けなかった自分に苛立ちを感じていた。
また、仮に辿り着いていたにしても、
複数の製品に流用する事で初めてペイできるこの運用方法は
メーカー単位で動かねば実現が難しく、フリーの傭兵的立場である浅井では、
自由に運用する事はできまいと、諦めに近い感情もあったのである。
(ちなみに、「関節」では無く、「素体」の単位で取り組んでいたのがコナミのMMSであり、
こちらはトイの要素を重視した方法として正しいと思っている)
ここまで書くと、
「故に浅井はMAXファクトリーというフィギュアメーカーと組む事を考えたのだ」
という物語に繋がりそうだが、実際はそうでもない。
当初、プラ3にしか参加するつもりの無かった浅井が、
そのプラ3で同様の運用方法を提示したのは、
「僕は出来ないですけど、貴方達はできるでしょう、つかやれよ人数いるんだからよ」
という若干の捨て鉢さや投げやりさを含んだ、いわば「託し」であり、
プラレス3四郎(原作版)というネタを振ってくれた事に対しての、
置き土産のようなつもりだったのだ。
後々、ここまでガッツリ関わるようになるなんて、思ってもみなかった。
この話、長いので適当なネタを挟みつつ続く。
>気合を入れ過ぎると息切れ必至なのは、MAX渡辺ブログで痛いほど経験している僕としては
サイト更新もままならなくなっている僕ですよ。
みんなごめん、ほんとにごめん。
浅井真紀
figmaという企画の発端は「プラレス3四郎」に始まっている。
これはfigmaの第一弾としてプラ3が選ばれたわけでは無く、
あくまでもfigmaというフォーマットがプラ3からの派生なのであり、
最初はただのプラ3立体化企画に過ぎなかった。
少なくとも、浅井の認識ではそうだ。
「素体」と呼ばれているボディも、プラ3をシリーズ化するのであれば、
近いプロポーションのプラレスラーを作り分ける為に、
複製しておいた方が良かろうという認識で準備したものに過ぎず、
言わば途中原型とでも言うべきものだ。
プラ3は、プロトfigmaとでも言うべきものであって、
シリーズ企画としてfigmaという企画が見えてきたのは、
柔王丸や桜姫の原型が佳境を迎えた、今年の上旬である。
シリーズ企画として始まったわけでは無いfigmaだが、
その基礎となる関節の存在は、プラ3の時点から存在していた。
形状再現に特化したPVC製の本体を、安定性を求めた汎用関節で繋ぐ。
包み隠さず言えば、この考え方は海洋堂のリボルテックを意識している。
(※これは浅井から提示したもので、MAXファクトリーが、
意識的にリボルテックの向こうを張ったという意味では無い。)
現状、PVCの再現性を用いつつ、安定した可動を求めるのであれば、
この方法論は最も安全なのでは無いかと思う。
駆動部の雄雌を他素材で組む事は、
可動する製品を作る上では常識的に行われる手法ではあるが、
それを昔懐かしのジョイントモデルばりに汎用化させる事で、
問題の発生源を可動部に集中させ、製品全体の安定性を図る……。
PVC生産を中心とした現在のフィギュア製造ラインの上で、
昨今のフィギュアとしてのクオリティやイメージを保ちつつ、
トイ的な可動の安定性をも求めるのであれば、
この懐かしくすらある方法論はベストに近い選択肢であり、
その運用法の正しさに、発表された当時の浅井は震撼していた。
新機構よりも何よりも、重要なのは運用法だ。
どんなアイデアやギミックも、製品に反映されないのでは意味は無い。
当時も今も、製品が安定しない事に頭を抱えていた自分としては、
この方法に辿り着けなかった自分に苛立ちを感じていた。
また、仮に辿り着いていたにしても、
複数の製品に流用する事で初めてペイできるこの運用方法は
メーカー単位で動かねば実現が難しく、フリーの傭兵的立場である浅井では、
自由に運用する事はできまいと、諦めに近い感情もあったのである。
(ちなみに、「関節」では無く、「素体」の単位で取り組んでいたのがコナミのMMSであり、
こちらはトイの要素を重視した方法として正しいと思っている)
ここまで書くと、
「故に浅井はMAXファクトリーというフィギュアメーカーと組む事を考えたのだ」
という物語に繋がりそうだが、実際はそうでもない。
当初、プラ3にしか参加するつもりの無かった浅井が、
そのプラ3で同様の運用方法を提示したのは、
「僕は出来ないですけど、貴方達はできるでしょう、つかやれよ人数いるんだからよ」
という若干の捨て鉢さや投げやりさを含んだ、いわば「託し」であり、
プラレス3四郎(原作版)というネタを振ってくれた事に対しての、
置き土産のようなつもりだったのだ。
後々、ここまでガッツリ関わるようになるなんて、思ってもみなかった。
この話、長いので適当なネタを挟みつつ続く。
>気合を入れ過ぎると息切れ必至なのは、MAX渡辺ブログで痛いほど経験している僕としては
サイト更新もままならなくなっている僕ですよ。
みんなごめん、ほんとにごめん。
浅井真紀