昨日、約2週間の実習を無事に終えることができました。
入学前から、実習は辛い。厳しい。眠れない。というような話を見たり聞いたりしていたので、実習に行くのイヤだなぁ…。怖いなぁ…。という先入観をバリバリ持っていたのですが!
実際は毎日が本当に本当に楽しかったです
病棟での出来事や患者さんの話は家族にも口外していませんが、初心を忘れないために、書ける範囲で、ここに少しだけ記しておきます
私が受け持ったBさんは、疾病の影響で短期記憶ができない方でした。そのため数分前のこともあまり記憶にない。さらに、意思表示をすることがなく、何か質問をしてもYesかNoで答えることしかできません。(Yes No以外の答えになる質問をしてしまうと、Bさんを困らせてしまいます。) Bさんを理解したくてもできない状況に、初日は戸惑い、悩みました。
しかし、指導者さんにアドバイスを頂いた通り本人以外からの情報収集+五感を使って観察することで、Bさんは今こんなことに困っているのではないだろうか?今、こんな気持ちでいるのではないだろうか?というのが段々見えるようになってきて、それらを言葉にすることで、Bさんに笑顔が見られるようになったのです。
また、Bさんは地方の病院から転院されてきた方だったので、湿原を見ながら『冬は、丹頂鶴に、キツネに、鹿に、たくさんの動物がここにくるんですよ』『夏になったらここが一面緑になるんです。退院したら、お友達と一緒に見にきてくださいね』『昨日の夜、初めて雪が降ったんですよ』ツリーを見ながら『あと1ヶ月でクリスマスですよ。その頃には、Bさんは地元に帰って、お友達と一緒に過ごせそうですね』『早く退院できるように、リハビリ頑張りましょうね』と語りかけるとニコニコしながら、ありがとう、と言ってくださるようになったのです。朝の挨拶をしに行くと『はい、いらっしゃいませ』と笑顔で迎えてくださるようにもなりました。
このように、言葉を発することのなかったBさんに、少しずつ変化が見られました。
そして、実習最終日の朝。
『あのね…でもね…あなたが毎日楽しいって、言ってくれて…私も嬉しかった…』
って…Bさんはこんなにも長い言葉を口にしてくださったんです…(;_;)(;_;)(;_;) しかも、問いかけや語りかけへの反応としてではなく、突然、自分の方から。。。
本当に嬉しくて、涙が止まらなかった かけてもらった言葉の内容よりも、Bさんが自分の気持ちを表現できるようになったということに感激しました。それが単語ではなく、文章だったということにも。
きっと、Bさんの記憶に私が残ることはありません。でも、私はBさんのことを一生忘れないと思います。
看護の道を選んだのは間違いではなかった。この出会いを通して、初めて、そう思えました。
立派な看護師になることで、Bさんに恩返しをするぞ!!!!!!!