『初めての恋』⑦ 愛し 別れ そしてめぐり逢った | From me

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韓ドラ(ラブコメ)好き

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 色々な事があった年も終わり、新しい年は穏やかにと願っていた頃、仁希の誕生日パーティがあった


 スタッフのM君と出席していた


 「仁希おめでとう!」


 プレゼントを渡していると携帯がなった


 「何だ何だ、彼女からか?」


 冷やかしながら仁希は笑っていた


 彼女からだ…


 嫌な予感がした


 「ご飯食べてまーす」


 やけに明るい彼女の声がよけい不安だった
 
 「傷は痛みますか?事故…」


 切れた…


 かけ直したがつながらない



<真珠の場合>
 事故?何の事だ?
 事故に遭ったって事か?
 落ち着け
 大丈夫だ

 落ち着け
 俺は、携帯を握り締めたまま不安で胸が押しつぶされそうになった



 「あれ?えりかさんからだ…なぜ僕に電話を?もしもし…えりかさん?」


 「Mさん?社長も一緒でしょ?社長怒ってる?」


 「何か変ですけど…怒らせるような事したんですか?」


 「Mさんから伝えてほしいんですけど…」


 「いいですけど…いったい何ですか?え?事故?」


 「私からぶつかって行った訳じゃないのよ…当てられただけ」


 「ちょっと待って…そんな事僕から言えませんよ。自分で言ってください」


 「社長、えりかさんからですよ」



 「もしもし…」


 「もしもし…あのね…信号待ちしてたらね…ちょっと当てられちゃって…車は壊れたけどかすり傷で済んだし…心配ばかりかけてきたのに…ごめんなさい…でも本当に大丈夫だから…心配しないで」


 「本当に大丈夫なのか?」


 「大丈夫…だから心配しないで」


 横で聞いていた仁希が携帯を取り上げた

 「えりかさんそれはないだろ?“心配するな”なんてひどいよ。兄貴はこれまでだってどれだけ側で支えてやりたかったか…解かる?それなのに“心配もするな”なんて。兄貴が倒れてもえりかさんは心配しないの?するでしょ?心配くらいさせてやってよ。今だってすぐにでも飛んで行きたいんだよ。それを言わない兄貴にも腹が立つけど」

 「ごめんなさい…ちゃんと話すから代わってもらえる?」


「ごめんなさい。ずっと心配ばかりかけてきたから…肩のあたりを少し縫ったけど、よくこんな軽傷で済んだなってお医者さんもびっくりするくらい…後は擦り傷と打撲」


「ビデオにして」


「それは駄目…おいわさんみたいだから」


「おいわさんって…それじゃ大丈夫じゃないじゃないか」


「お医者さんは、腫れはすぐ治るって…抜糸が済んだら退院出来るって」


「そっちに行く」


「お願いだから来ないで…見られたくない…退院したら必ずそっちに行くから…本当に必ず行くから」



<仁希の場合>
 兄貴からえりかさんとの事はいつも聞かされていたし、えりかさんと話したこともあるけどやっぱりそれはひどいよ
 心配するくらいしか出来ないんだから…


<真珠の場合>
 冷静な仁希があんなに怒るなんて
 俺の代弁をしてくれてありがとう
 優柔不断な態度にも怒っているんだな
 でももう大丈夫
 今度彼女が来たら俺は告白するつもりだ
 断られてもあきらめない

 胸の内をすべてさらけ出す




 抜糸も済み退院した彼女から

 「次の連休に行く」と連絡が入った




 “本当に大丈夫なのか?”どきどきしながら駅まで迎えに行った

 彼女は、顔の腫れもすっかり良くなっていて


 「ご心配おかけしました…ごめんなさい」


 頭を下げておどけて見せた


 「本当に心配ばかりさせて…ほんとに…でも元気そうで良かった…」



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