運ばれてきた瞬間、潮の香りがした。
カレーから、潮の香りがした。
これは、普通のカレーではない。
どうりで、様子がおかしいと思っていた。
スプーンを入れると、ホッキ貝がごろりと現れる。
その数、圧巻だ。
海鮮居酒屋がカレーを作ると、こうなるのか。
一口含んだ瞬間、口の中で海が広がった。
ホッキ貝の良い歯応えが、カレーの甘みの中でしっかりと主張してくる。
スパイスは控えめなのに、飽きない!
それはこのカレーが、スパイスではなく、海の旨みで勝負しているからだ。
これはカレーではない。
海を、皿に閉じ込めたものである。
【最後に一言】
そして、このカレーを作った人間が、また憎い。
笑顔が眩しい、ヒゲのワイルド系店主。
ムードメーカーとはよく言ったもので、
その明るさが、この一皿にもしっかり滲み出ている。
気づいたら、また来たくなっていた。
…同級生の飯は、なぜこんなに旨いのか。
