田沼一派に襲われた豊後関前藩の跡継ぎ福坂俊次を守って、毒矢に射られた霧子は意識不明の状態になった。
御典医・桂川らの懸命の治療により命こそ取り留めたものの、未だ目を覚まさない。

回復を祈る坂崎磐音らは、眠ったままの霧子を船に乗せ、小梅村にある尚武館道場の長屋へと迎える。

仲間の門弟たちの稽古の声が響く地で、利次郎が中心となって懸命の看護が続く。
同輩たちの想いは届くのか。