幻の大正詩人・棚夏針手(8) | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

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元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。

『棚夏針手全集  上巻』池谷竜編
令和3年(2021年)6月1日刊
『棚夏針手全集  下巻』池谷竜編
令和3年(2021年)2021年9月1日
『棚夏針手詩集』鶴岡善久編
蜘蛛出版社・昭和55年(1980年)

 まなこ

水晶の月
眼鏡の底ふかく沈みゐて
夕暮なみだとなる

 蜻蛉

蜻蛉の羽は空氣です
だから蜻蛉は風に浮く

 居留守

白絨氈の煙の薔薇(さうび)
湯上りの白粉刺靑(ぼり)
雲の女椅子
夏姿

鍵穴の瀧壷に浮く
二羽の家鴨

 鏡と蝋燭との間

腰から上の白い花粉
腰から下の白い花粉

白い花粉を肌ぬぐ白い花粉

おお 彼女の脱衣

(以上4篇・田中新珠名義、昭和2年/1927年6月「近代風景・第二巻第六號」)

 薄明り

秋は明るい薄明りです
木の間は正午の寢室です
蜘蛛の置き忘れたナイトキヤツプで
夥しい骨牌の夢がどうやら金貨を數へてゐます

 星

夜空をゆく自動車は
どれも歸らない

靑いテールランプが
見えるだけです

(以上2篇・田中新珠名義、昭和2年/1927年12月「近代風景・第二巻第十一號」)

 海の驛(うまやぢ)

(うたがひ)の漆に潤む海の驛(うまやぢ)
嘯きて
泡沫(うたかた)の腕の器の石女(うまづめ)
(うなじ)の畝に墳(うごも)りて
熟れかかる傴僂(うる)の貴人(うまびと)

鶯は唄を失ひ
植ゆるにも古兆(うらがた)(う)まば
胎髪(うぶけ)なる臺(うてな)の現(うつつ) 鳥夜(うや)なりて
八月珠(うゐきやう)の美酒(うまざけ)(う)るや
詛狩(うけひが)の海の驛(うまやぢ)

(昭和4年/1929年6月「オルフェオン・第三號」、大正12年/1923年秋未刊『棚夏針手詩集  薔薇の幽霊』収録予定詩篇)

 青あらしのなかから
 --盟友・近藤東君におくる--

遙か彼方の山波から
膨れてくる青あらしの中から
私は誰にも聞えないもの音を聞いている
けれど、あなたには聞えるもの音を。

---あゝ、なんといふ淋しさだ、
六月の空が硝子の粉を打撒けて
苺が気まぐれな赤さを鏤めているといふのに、
膨れたかと思ふと、すぐに凋む、和毛で一ぱいな女の胸の隆起のやうに
人知れず知つた罪深い歓喜の高鳴りのやうに
私にはそれが聞えてくる。

武装解除された植物が、
すでにこんなに綺羅美やかな大礼服で
鳥の羽毛の帽子をかむつて、
なんにもなかつた昔のやうな平和を
大地の奥深く逃がしてしまつた平和を
もと通り手にとらうとする昂奮で、
喘ぎ喘ぎ叫んでゐる青あらしのなかから、
あなたにも聞えているに違いないこのもの音。

あゝ、曖昧であつてはならない
卑屈であつてはならない
私たちの胸騒ぎはどんなものをもきつと受けつけはしないだらう。

深い深い大地の底で
大礼服の植物がずるずる引摺る無数の太い根元が、
慌てて何物かを摑むまうとする手探りのやうなもの音を
それでいて、猛獣使ひの鞭音のやうな裏腹のもの音を

見えるのは青あらしだといふのに
どうしてこんな音が聞えるのか、
この淋しさが消えてしまうまで
黙つていようと思ふのだが、
---どうしよう 君、
聞えるのは矢張りそのきびしい鞭の音ばかりぢやないか。

(本名・田中真寿名義、昭和25年/1950年6月6日付創作、近藤東宛て書簡に同封の原稿)

 東京生まれの投稿・同人誌詩人、本名・田中眞寿こと棚夏針手(1902-現存・没年不詳)については僅かに知られる経歴を前回までくり返しご紹介してきたのでくり返しませんが、今回に引いた昭和期に入ってからの8篇で、これまでご紹介してきた池谷竜編『棚夏針手全集』に集成された棚夏針手の全詩篇31篇は全篇をご紹介したことになります。今回の8篇のうち昭和2年に北原白秋主宰の詩誌「近代風景」に発表された6篇は筆名を田中新珠と変えて発表されたもの、うち「鏡と蝋燭との間」は前年大正15年(1926年、12月25日の大正天皇崩御・昭和天皇即位から一週間のみ昭和元年)3月に同人誌「謝肉祭」に発表された「鏡と蝋燭の間隔」の改作です。

腰から上の白い花粉、
腰から下の白い花粉、
白い花粉を肌ぬぐ白い花粉
まだ絶え間ない頓狂な白い花粉に
抹殺されやうとしてゐる臺内名處。
(「鏡と蠟燭の間隔」、大正15年/1926年3月「謝肉祭・第二號」)

 これが昭和2年の再発表では、先の通り、

腰から上の白い花粉
腰から下の白い花粉

白い花粉を肌ぬぐ白い花粉

おお 彼女の脱衣
(「鏡と蝋燭との間」田中新珠名義、昭和2年/1927年6月「近代風景・第二巻第六號」)

 と改作されているのが昭和期に入ってからの棚夏針手(改め田中新珠)の作風転換を表しています。上記の改作のように、「近代風景」に発表された昭和2年の6篇はいずれも交流のあった名古屋の同人誌「靑騎士」、またその後継誌「指紋」「謝肉祭」の中心人物だった春山行夫(1902-1994)のモダニズム詩に接近した短詩ばかりで、かつて棚夏針手が大正11年(1922年)に5篇~大正12年(1923年)に11篇を発表した、関東大震災で未刊行に終わった詩集『薔薇の幽靈』収録予定詩篇執筆期の面影(おびただしい色彩語や数詞、自由連想的飛躍とオブセッションの交錯、官能的な語感)がほとんど感じられないものです。春山行夫は関東大震災後の大正13年(1924年)末に上京し、「謝肉祭」を主宰した頃には若手詩人のモダニズム詩運動のオーガナイザーになっていました。春山行夫がモダニズム詩運動の綜合誌「詩と詩論」(昭和3年9月創刊)主宰者になった頃の、春山行夫、北園克衛(1902-1978)、上田敏雄(1900-1982)、山中散生(1905-1977)らの短詩を上げておきましょう。いずれも昭和初頭のモダニズム詩運動の典型的な作風を表すものです。

白い遊歩道です
白い椅子です
白い猫です
白い靴下です
白い頸です
白い空です
白い雲です
そして逆立ちした
白いお嬢さんです
僕のKodakです
 *
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
白い少女 白い少女 白い少女 白い少女 白い少女
 *
園丁は斧を握つた
彼は枝を伐つた
ランプは消されてあつた
僕は甚だ惡く睡つた
村は脇の方にあつた
鳥が僕を早く覺ました
(春山行夫詩集『植物の斷面』昭和4年刊より、「Album」抄・「Réalité」抄)

白い食器
スプウン
春の午後3時
白い
白い
赤い
 *
プリズム建築
白い動物
空間
 *
青い旗
林檎と貴婦人
白い風景
 *
花と楽器
白い雲
 *
銀色立體人形
銀色立體人形
花と鏡
靜力學
 *
青い空
なにも見えない
なにも見えない
白い家
 *
明るい生活と僕です
明るい思想と僕です
透明の悦樂と僕です
透明の禮節と僕です
新鮮な食欲と僕です
新鮮な戀愛と僕です

靑い過去の憶ひ出は
みんなインキ瓶に詰めてすてました
 *
白い遠景
淡い桃色の旗
絶望
 *
トランペツトの貴公子はみんな赤いハンカチをかぶつてゐる
 *
夜會服
夜會服
夜會服
夜會服
夜會服
面白くない
 *
硝子の煙突の上の空虛なる田園 : その灰色の樹木の幻想 即ち林檎 それは田園の窻である

私は踊子の細長い椅子をバルコンに出して煙突の上の林檎の樹を眺めた

私は灰色の農夫の灰色の窻にロオレライを歌ふ踊子のパラソルを見た

私は灰色の林檎と灰色の頭髪を持つてゐる灰色の孤兒である
(北園克衛詩集『白のアルバム』昭和4年刊より、「記號説」抄、「Pastorale」)

かえふの手摺で若い神はかえふの廣告塔を造る
かえふの手摺で若い神はかえふの廣告塔を造る
かえふの手摺で若い神はかえふの廣告塔を造る
かえふの手摺で若い神はかえふの廣告塔を造る
かえふの手摺で若い神はかえふの廣告塔を造る

永遠の機械のうちのひとつのネクタイピン

若い女神 あなたの艶福の腰と生殖器
若い女神 あなたの艶福の腰と生殖器
若い女神 あなたの艶福の腰と生殖器

若い神はあなたの頬へ接吻する

永遠の機械のかえふの廣告塔

若い神はあなたの頬を讃える
(上田敏雄詩集『假説の運動』昭和4年刊より、「監禁の習慣」)

山また山は消えかゝる
遠く谺する方に一抹の川が引け
雲間は光つた もう鳥は歸らない

夢のほぐれに、僕はさらに眠つた
 *
おびたゞしい鼻血の瓶がある
嘯く愛の高度計
一歩は前へ一歩は後へを繰り返し繰り返し頭のない手のない通行人は帽子を宙に平行させながら電車道をよこぎつて行つてしまつた
 *
帽子の向うに掌がある
それは夕暮よりも遠く
それは波よりも大きい
そうしてそれはあなたを殺す

硝子に光る笑いの皺
あなたの絶望の占斷
それは一個の手袋だつた
それは一個の追憶だつた
(山中散生詩集『火串戯』昭和10年刊より、「木蓮」「爛醉」「人手」)

 そして再び棚夏針手名義に戻って、昭和4年(1929年)に「オルフェオン」誌に発表された「海の驛」が棚夏針手の最後の詩誌発表作品になりました。同作は詩集『薔薇の幽靈』収録予定だった旧作で、序詞を除く詩集本篇の第一部「ネビユラ」の巻頭詩篇ですが、5行2連の文語詩の短詩で母音「う」の頭韻で始まる単語ばかりで綴られた(「疑(うたがひ)の漆に潤む海の驛(うまやぢ)/嘯きて/泡沫(うたかた)の腕の器の石女(うまづめ)の/頸(うなじ)の畝に墳(うごも)りて/熟(う)れかかる傴僂(うる)の貴人(うまびと)」)凝った読みの綺語を配した古風な象徴詩的作品として見所はあるものの、モダニズム詩運動の最盛期だった昭和4年には発表が遅きに過ぎた観があります。同作発表以後、棚夏針手の消息は途絶え、昭和25年(1950年)に、「靑騎士」時代に親交があり、戦後も旺盛に詩人として活動していた近藤東(1904-1988)氏が「詩学」誌に発表した回想録「処女詩集の頃」(「詩学」昭和24年5月号、宝文館出版『近藤東全集』昭和62年/1987年刊収録)を目にしたと思われる田中眞寿は近況を伝える手紙とともに、近藤氏に献呈した昭和25年6月6日創作の新作「青あらしのなかから」を同封します。国鉄勤務の近藤氏はすでに多忙な詩人・エッセイストになっており、千葉県から寄せられた田中眞寿からの近況報告では社会民主主義運動の詩人として若手詩人の指導に当たっているとのことだったので、近藤氏も返書はしたためるも「青あらしのなかから」の詩誌発表の仲介は取りませんでした。近藤氏は「青あらしのなかから」の原稿を保存していたので、同作は、昭和30年代になってから日本の大正~昭和詩史を研究していて棚夏針手の作品に注目した詩人・詩史研究家の鶴岡善久氏が昭和55年(1980年)に神戸の蜘蛛出版社から編集・刊行した『棚夏針手詩集』でようやく発表されることになりました。同作はいかにも戦後詩らしい、戦後の近藤東氏の作風とも通う平明な措辞と文体による作品ですが、大正期の棚夏針手の作風、また昭和期の田中新珠名義の作風からも大きく隔たった印象を受ける詩篇です。19歳で詩作発表を始め、21歳で未刊詩集『薔薇の幽靈』に到達した詩人が50歳間近になって書いたほぼ30年ぶりの新作と思うと詩心の健在がうかがわれますし、昭和20年代になって「青あらしのなかから」の作風で新作詩集をまとめる機会が田中眞寿にあったなら、大正時代からのヴェテラン詩人が戦後にようやく刊行した第一公刊詩集として反響を得るとともに、遡って大正12年には刊行予定だった未刊初期詩集『薔薇の幽靈』の刊行もあり得たかもしれません。しかし昭和55年(1980年)の鶴岡善久氏編『棚夏針手詩集』刊行(棚夏針手存命なら78歳)時にはすでに棚夏針手の消息はつかめず、28篇を収録した鶴岡善久氏編『棚夏針手詩集』からさらに40年あまりを経て、詩篇3篇を増補するとともに詩集『薔薇の幽靈』の復原を上巻、『薔薇の幽靈』未収録詩篇、短歌・俳句、散文・寸評(同人誌編集後記、詩論)、棚夏針手宛の詩友・高鍬侊佑書簡を下巻に集成した池谷竜編『棚夏針手全集』上下巻が刊行された現在でも、近藤東氏宛の書簡(書簡は紛失、詩稿「青あらしのなかから」のみ現存)以降の棚夏針手=本名・田中眞寿の消息は不明です。存命なら120歳と存命の可能性は薄く、蜘蛛出版社版『棚夏針手詩集』刊行時にも親族や親近者の縁はたどれず、すでに故人と推定されていても蜘蛛出版社版刊行時・2021年の池谷竜編『棚夏針手全集』刊行時ともに没年は不詳のままです。次回は『棚夏針手全集』下巻収録の短歌・俳句、散文・寸評(同人誌編集後記、詩論)、棚夏針手宛の詩友・高鍬侊佑書簡から棚夏針手の人物像や詩論を見ていきたいと思いますが、再度、未刊詩集『薔薇の幽靈』収録予定詩篇中もっとも驚異的な、棚夏針手だけが大正12年の時点でフランスのシュルレアリスム運動を知らずに独自のシュルレアリスム発想にたどり着いた散文詩、「燃上る彼女の踊り」を引いておきます。

 燃上る彼女の踊り
 --詩集薔薇の幽靈の一部--

空氣のやうに光る重さが、薔薇と死灰のやうに感じられるも一つの鴇(とき)色の爪。腰布(スカート)が鶴の髪毛の心持ちで蠅の胸のやうに開き、その中から淡色の惡阻(つはり)が母さんの名前を呼んで緣の御手洗(みたらし)を使ふので、胡桃の匂をもつたお前の藤色の眼鬘(かつら)が少し傾きかけて、からくも留つて居る。

けれど韻律は白い腋(わきのした)の毛根を光にしてそこから大理石の馬を覗かせやうとした。火の指環。薔薇の幽靈。黑い中で赤が旋回して淫らな春の噴水をお臍へきりりつと巻き締める接吻の色をした快さ。葡萄酒の透つた赤い影が動く。白天鵞絨の懐しい白の泉の唄と光の音樂。その中を瞳に見えない黄金の鞦韆が兎馬と猿とを乗せて虹になる時のやうな匂。

毛織物の柔かさに彼女の力強くぴつたり吸ふことの出來る紅い唇のそことなく彈ませた艶かしい息の、それのやうな溫い波を知つて居る手、それが氷をひく黄金の大鋸のやうに、白天鵞絨の融けかかる科(しぐさ)にくづれる。

僅かに何處からかする蒼みがかつた緣の貿易の微笑に、また光る腋の赤い燕の運んで來た白縮緬。韈(くつした)の内股に麻布(リンネル)のやうに流れる光は乳兒の柔軟性(やさしさ)。窓が七つ、それに黄いろい六つの笹椽(レース)、それにはさまれた赤い火の笹椽へ映つた白天鵞絨と縮緬の中から光る果汁のやうな黄金の鳥の巢が、間色の黄昏を象牙の振香爐の椽(ふち)から零すその匂ふ蔭の楡の樹立。

大理石の馬が鬣で風を吸収して彼女の腋からそうつと耳を出す呼吸に、黄金の小栗鼠を追つて來た五人の男のやうにお前の臀部(おしり)が丸出しになつて、空氣のやうに光る蠅のやうなその輕さが、火の指環。そうして薔薇の幽靈。赤、太く火を點してしまつた。
(大正12年/1923年3月「青騎士・第六號」、大正12年秋未刊『棚夏針手詩集  薔薇の幽霊』収録予定詩篇)

池谷竜・編著作目録

『雄鶏とアルルカン: ジャン・コクトーの音楽小論』2019年10月17日
『不死者の不幸: ポール・エリュアール詩画集』2020年11月18日
『愛の紋章: ポール・エリュアール中期詩選集』2021年5月1日
『棚夏針手全集  上巻』2021年6月1日
『山田一彦全集』2021年8月15日
『棚夏針手全集  下巻』2021年9月1日
『吉田眞之助全集 上巻』2021日9月12日
『井口蕉花全集』2021年11月17日
『長谷川弘詩集』2022年6月21日
『高鍬侊佑全集』2022年8月10日
『北村初雄詩集 上巻』2022年10月12日
『北村初雄詩集 下巻』2022年12月2日
『北村初雄詩集 補巻』2022年12月2日
『大手拓次詩集 上巻』2023年4月18日