美しい夕焼けもつかの間。
空港でチェックを受けている間に
外は暗くなってきていた。
早くホテルに着かなきゃ!

今回の旅行は女の子3人旅。
みんなイタリア語はさっぱり。
フランス語がちょっとできる子がいるけど。
ここでは英語は使えない。

インフォメーションの感じのよいお姉さんに
英語の地図と案内をもらって
急いでバスに乗り込んだ。

日が暮れていた。
「チュニスエアーのおかげでもうこんな時間だよー。」
「でも、着いちゃったらこっちのもんだし、あとは楽しもうね。」
とか言ってて。
はっ!思い出した。

「リコンファームしてない!!!!」
・・・
・・・バス出発。

「しょうがない、明日電話しようよ。」
「チュニスエアーだもん、どうせこの時間開いてないよ。」

一抹の不安を抱えつつ
「今日はもう忘れよう」
チュニスエアーはしばしの間、禁句となった。

バスに揺られて暗くなったパレルモの街を眺める。
山がこんなに懐かしいなんて。
私は海が好きだと思っていた。
でも山のないチュニスにいると恋しくなっていたみたい。

空港の近くはチュニスに似た感じもあって
白い壁の家、棕櫚の木という風景もあったけど。
高速道路を進むにつれ、町並み明らかに変わっていった。

バスは新市街に入り、明るいショーウィンドウに
素敵な洋服や靴が照らし出されていた。
ラッシュアワーなのか道はすごく込んでいて。
私達はバスの窓からウィンドーショッピング?

親切な運転手さんが
イタリア語のわからない私達を心配してか
ホテルの前で降ろしてくれた。
自家用?ってくらいのちっちゃい飛行機は
恐かったけどそれなりによかった。

扇風機の前であーーーーってやったときみたいに
みんなの喜ぶ声は震えてるけど。

地中海の上で夕日に映る雲は美しかった。
オレンジ色ってこんな色かぁ
っていう穏やかな海に浮かぶ島々。

次第にその輪郭がはっきりと大きくなって。
切立った山や白い壁、オレンジ色の屋根が見えてきた。
1時間の飛行が終わり
シチリア島 PALERMO 空港に着いた。

青々とした山
切立った崖
穏やかな地中海
オレンジと紺色の雲の間から
天使のはしごが降りていた。
「3時」とついさっき確認した出発時間は
「3:15」だった。それくらいは別にいい。

「帰りの便のリコンファームは
シチリアのオフィスでしかできない」
とのことだった。

うーん。

それでもカフェでコーヒー飲みつつ
気分を取り直す。
イタリア、シチリア、パレルモ・・・
想像は膨らむ。

チェックインを済ませ、搭乗口までの小さなバスを降りて驚いた。
飛行機 ちっちゃ!!

笑えるほど小さいその飛行機は
数えると13列しかなく。
修学旅行のバスより明らかに小さかった。

機内には緊急用のVIDEOを流すTVも付いてなくて。
アテンダントのお姉さんが実演。
黄色いのをかぶって
ふーふー膨らませてくれた。
その距離50cm。
必死で笑いをこらえる。

キッシュみたいなお菓子をつまみ、
ジュースを飲んでいるうちに
なんだか周りが騒がしくなった。
シチリア島のヴォルケーノ、
エトナ火山 が見えてきた。